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震災で社屋大破の平庄、本社工場を再建−水産物の加工能力倍増

 平庄(岩手県釜石市、平野隆司社長、0193-22-1097)は、東日本大震災で被災した本社工場の水産物冷凍加工能力と冷蔵収容能力をそれぞれ約2倍に引き上げた。冷凍庫を増設、水産物の冷凍能力を一日当たり25トンから50トンに増強。冷蔵庫にラックを導入し、これまで平積みしていた商品在庫を2段積みにして収容能力を最大600トンから同1200トンに拡大した。社屋と工場設備の投資額は約2億円で、全額を政府系金融機関からの融資でまかなう。

 同社はサンマやサケ、サバなどを水産加工し、全国に出荷している。4―6月は東日本大震災の影響で操業を停止していた。震災前の2010年5月期の売上高は約10億円。今回の工場の能力拡大などにより「売上高を震災前レベルまで持っていきたい」(平野社長)としている。

 東日本大震災と津波により、本社社屋が大破した。魚を3枚に下ろす機械や、一定の重量で商品をセットする定量機など加工に必要な設備も全て流出した。さらに震災直後の停電で、冷蔵庫に保管していた商品在庫も腐敗し廃棄。被害総額は工場、生産設備の損害、再建費用、在庫被害を合わせて約4億円。

 平野社長は「大破した社屋を見て廃業も考えた」が、社員の後押しもあり再建を決意。釜石市周辺地域の水産加工メーカーがいずれも大きなダメージを受けていることから「このまま産地が加工能力を失うと漁業者の復興に影響が出る」と判断、本社工場の能力増強に踏み切った。


【2011年9月7日 日刊工業新聞社】