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被災地の水産加工、復興へ着々

 東日本大震災で津波の被害を受けた岩手県と宮城県沿岸部の水産加工会社が、2012年の完成を目指して新工場を建設するなど復興の動きを本格化する。小野食品(岩手県釜石市、小野昭男社長、0193-23-4675)は約3億円を投じて魚の冷凍加工工場を建設するほか、松島蒲鉾(かまぼこ)本舗(宮城県松島町、須田展夫社長、022-354-4129)は5億―6億円をかけて笹(ささ)かまぼこの新工場と新店舗を建設する。注文回復を見込み、震災以前の生産体制を取り戻すための投資に踏み切る。

 サバやサンマの冷凍食品を学校給食などに提供している小野食品は、12年3月ごろの完成を目指し地震と津波で全壊した工場を再建する。現在1工場で操業しているが、新工場建設により震災以前の2工場体制に戻し、今後の受注回復に対応する。新工場での生産が本格化すれば「震災前より生産量を増やせる」(小野昭男社長)としている。

 宮城県名物の笹かまぼこを製造する松島蒲鉾本舗は13年1月の完成を目指して新工場を建設する。塩釜市にある工場は津波の被害を受けながら6月に生産を再開した。だが、地震で地盤がずれてしまったことから、年内に代替地を確保して来春に工場建設に着工する。松島町に構える3店舗も津波の被害を受けたため、本店を改装、1店舗を再建して12年4月以降に両店舗の営業を再開する。「時代に合った店舗に生まれ変わるチャンス」(須田展夫社長)とし、空間を広く取って観光客がゆっくり滞在できるようにする。

 サケなどの加工食品を製造する近藤商店(岩手県釜石市、近藤利明社長、0193-22-2425)は冷蔵庫購入のめどを付けた。津波で社屋が甚大な被害を受け「生産再開まで一年以上はかかるのでは」(近藤利明社長)と見込むが、震災以前に着手し始めていた韓国や香港への商品の輸出を再開することを目指す。


【2011年9月1日 日刊工業新聞社】