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広島県鋳物工業協組、ドキュメンタリー映画制作−たたらや鋳物の歴史紹介

 広島県鋳物工業協同組合(広島市西区、大田喜穂理事長、082-232-4235)は、広島県の鋳物産業の歴史、鋳物の製造工程などのドキュメンタリー映画「時を鋳込む」を製作した。企業経営者らのインタビュー、たたら製鉄、身近な鋳物製品などを約2時間の筋立てにまとめて、一般の人にも分かりやすく紹介。今秋に映画館で一般公開を予定している。

 2008年の組合発足70周年を機に製作した。制作費500万円は大田鋳造所、今西製作所、友鉄工業などの組合員や関連企業から寄付を集めた。

 監督は「藝州かやぶき紀行」などの作品のある広島在住の青原さとし氏。野間伸次野間鋳造所社長がコーディネーターを務めた。鋳物の映画は資料映像的な作品はあるが、2時間にわたる長編は例が少ないという。

 鋳物の歴史をさかのぼり、たたら製鉄や精錬所跡地、鋳物師の資料の残る堺市の市立みはら歴史資料館などに足を運んでいる。広島の鋳物に大きな影響を与えた広島県呉市にあった第11海軍航空廠の当時の最先端技術も紹介。組合員の企業だけでなく、大和重工、シンコー、西村黒鉛などの経営者、技術者にインタビューして、広島県内の鋳物産業の歴史などの証言も盛り込んでいる。

 鋳物の製造工程は、新日本製鉄名古屋製鉄所で鋳物用銑鉄の製造現場、木型の作業風景、鋳物砂の採掘場も撮影。また鋳物でつくられた東大寺の大仏や広島県内の灯籠、梵鐘、マンホールのふたなどを盛り込んだ。時代のニーズを捉えた広島鋳物の変遷、鋳物を通した広島のモノづくりを訴求する。

 一般の人に鋳物を紹介すると同時に、工業高校や大学工学部などの教材に活用できる。8月4日に関係者を招いて試写会を行う。また、今秋に広島市西区の横川シネマで2週間程度、一般向けの上映を計画している。(広島)


【2011年7月26日 日刊工業新聞社】