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農商工連携の今(84)最上杉のエクステリア

 たくみまさの(山形県金山町、正野直弥社長、0233‐52‐2015)は、最上広域森林組合(同真室川町)と組んで、山形県北東部に位置する最上地方の地域資源となる“最上杉”の間伐材を活用した組み立て自在なエクステリア製品づくりに取り組んでいる。同組合が製品の仕様に基づいた間伐材を選別・供給し、木材加工技術を持つ、たくみまさのがデザイン性も踏まえて商品化し、個人向けなど新たな市場を開拓する連携だ。第1弾として、庭などに設置して食事などを楽しむ空間となるパーゴラの商品化を進めている。

 最上地方は約8割の面積を森林が占める。森林資源が豊富であり、未利用材の有効活用が地域の課題でもある。間伐材の加工による各種建築資材を手がける同社は、公共事業需要の落ち込みも踏まえ、「縮小モードを打破する点からも連携を組むことにした」(正野社長)という。今年2月に農商工等連携事業の認定を受けた。

 認定後、東日本大震災の影響もあったが、デザイン面で連携体に加わる東北芸術工科大学の協力も得て、木のぬくもりを感じるパーゴラの「形」をほぼ固めた。パーゴラとは上部に植物を沿わせて日陰をつくる格子状の棚。6月にはPRも兼ねて金山町施設内の敷地に最上杉の間伐材を用いたパーゴラを設置し、すでに地元住民らが利用している。

 ガーデニングなどの普及もあり、個人向けの需要が注目されている。連携体によるパーゴラは六角形の床部(丸太)をベースに、各パーツを自らが組み上げられるのが特徴だ。

 木製パーツはたくみまさのが抱える熟練の大工職人が仕上げる。空間を広くするため中央部に支柱を設けない構造を採用した。各パーツには番号を入れ、順番に木を組んでいく。2―3人の場合で30―40分程度で組み立てることが可能という。現在の仕様で高さは2・5メートル。価格はベンチも含めて33万円(税別)に設定した。

 たくみまさのは、すでに真空加圧による防腐注入機も導入しており、屋外で使う木材製品の耐久性に関するノウハウも蓄積している。地域資源を活用した独自の商品化を追求する一方、「販路開拓が大きな課題」(正野社長)と認識している。事業期間は4年間を計画。今後は連携事業を支える山形県企業振興公社など支援機関によるマーケティング支援を受け、最上杉の間伐材を利用した商品化を着実に進めていく方針だ。


【2011年7月25日 日刊工業新聞社】