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ゆわんと村、カキ殻抽出液で漆喰改良

 【広島】ゆわんと村(広島県呉市、佐藤陽一社長、0823‐84‐2061)は、近畿大学工学部の森村毅教授らと共同でカキ殻抽出液を使った壁材「瀬戸漆喰(しっくい)」を開発した。4月からアピーネ(広島県呉市)を通じて発売する。価格は20キログラム(1袋)3200円。強度が従来漆喰の8倍以上あり、粘り強く壁の収縮ひび割れがないのが特徴。

 漆喰は石灰に麻繊維、ワラ、草木を加え水で練る内外装壁材。シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質を出さず、防水性や調湿性に優れる。プラスターボードなどとは異なり廃棄も無害で容易。半面、乾燥時に収縮し、ひび割れやすき間ができるのが欠点だった。

 瀬戸漆喰は水の代わりに、カキ殻由来の高濃度アルカリイオン水「漆喰の友」を使った。高強度に加え、乾燥時間も従来漆喰の3分の1程度で、メタルラスなどを打ち付ける工程が不要になり、施工コストも1平方メートル6000円以下になるという。空気清浄や殺菌効果もある。

 これに使う漆喰の友は中国化薬(同、神津善三朗社長、0823‐38‐1111)が提供する。大半が廃棄処分となるカキ殻を焼成炉で1000度C以上の高温で焼き、粉末状にしてクエン酸や酢酸で溶かす。1リットルに市販のミネラル飲料の40倍以上となる64グラムの高濃度カルシウムを含む。

 カキ殻由来の高濃度アルカリイオン水は、中国化薬が広島県西部工業技術センターなどと協力して清涼飲料水、しょうゆ、酒、サニタリー用品などで利用拡大を進めている。瀬戸漆喰は製品化第1弾となる。


【2011年3月22日 日刊工業新聞社】