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ツイッター、自治体で活発化(上)

 “つぶやき”を施策に反映―。ネット上の140字以内のつぶやき「ツイッター」を活用する動きが地方自治体で活発化してきた。住民に対するサービス向上や広報・宣伝活動に役立てようと公式アカウントの取得数が増加。2010年8月には佐賀県武雄市長を会長とする日本ツイッター学会が発足し、利用環境の整備も進みつつある。双方向の情報発信などの特性を生かすため、今後もさまざまな業務で導入が期待されそうだ。

 【茨城県】

 メロンやれんこんが全国一の生産量を誇る茨城県。だが、消費者に十分伝わっていないという問題を抱えている。県は広報ツールの一つとして、10年度から農林水産部の園芸流通課と漁政課、商工労働部観光物産課の関係機関などに相次いでツイッターを導入している。

 立ち上げ7カ月でフォロワー数7万5000人以上を獲得したのは、園芸流通課のうまいもんどころ推進室。「うまいもんどころ」とは「うまいものがあるところ」と水戸黄門の「紋所」を合わせたキャッチフレーズで、そのロゴと言葉を商標登録している。

 同室は「うまいもんどころ いばらき食と農のポータルサイト」に5月、ブログやメールマガジンと合わせてツイッター「うまいもんどころ茨城」を導入。以降、ポータルサイトのアクセス数は約2倍の平均1万5000件以上とアクセスの増加に貢献している。

 アクセス数増加のけん引役は、旬な地場の農産物などを毎週プレゼントする同サイト内の企画。プレゼントの募集時には同時にツイッターやブログなどでも情報を発信。その相乗効果で、毎回1000件を超える応募がある。「流動的なツイッター、記録可能で文字数制限のないブログは、母体となるサイトがあってこそ成り立つ」とうまいもんどころ推進室の中島君江主任は指摘する。

 【千葉市】

 千葉市はツイッター上で熊谷俊人市長が市民と対話会を実施したことで世間の関心を集めた。同様の試みは全国初という。対話会は、市民と市政について意見交換することが目的。これまでも市内各地で実施してきた。

 しかし、市広聴課の那須一恵課長補佐が「参加者の7割近くが50代以上」と話すように、参加者層が偏っていた。そこで熊谷市長は、若い市民の市政に対する関心を高めるため、若年層を中心に利用者が広がるツイッターを舞台とした対話会を発案した。

 8月に開催した第1回のテーマは「市財政健全化への取り組み」。市長が司会進行を兼ねる形で、市民と1時間にわたって議論した。発言者は79人、263ツイートを記録した。「スタートした直後は、市長が一方的に話す形で会話不成立だったが、次第に議論が白熱し、最終的には1時間では足りなかった」と那須課長補佐は振り返る。

 那須課長補佐は「口座振替による市税納付や、市が進める焼却ゴミ3分の1削減計画などについて『初めて知った』というフォロワーがいた。市政への関心が低い実態の把握と施策などの周知ができた」と、「ツイッター版対話会」に手応えを感じている。来年度も開催する予定で、「今後はフォロワーを増やし、より多くの意見を吸い上げたい」と意気込む。


【2011年1月4日 日刊工業新聞社】