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検証2010/四国の観光業−ドラマ効果で集客好調

 景気回復の足踏みが続くなか、四国の観光地ではテレビドラマの人気を背景に集客が好調に推移した。「龍馬伝」の舞台となった高知県では、1月から10月までの観光施設56施設と龍馬博4会場の入り込み客数が前年比約140万人増の約367万1000人となった。特に「龍馬関連施設の増加率が高かった」(高知県観光政策課)。GW期間中の「坂本龍馬記念館」は一日入館数が過去最高の6686人に達し、一時的な入場制限が出たほど。

 日本銀行高知支店は2009年10月に「龍馬伝」による経済波及効果を234億円と試算したが、10年1―3月の宿泊客が前年同期比17%増、日帰り客が同25%増と想定を超え、4月末には175億円増の409億円に上方修正した。これは高知県内総生産の約2%に相当する。龍馬の姿をかたどる麦焼酎や龍馬の言葉を書きつづるトイレットペーパーなど関連グッズも相次ぎ発売された。

 一方、道後温泉のある愛媛県では、昨年末から放映が始まった「坂の上の雲」関連施設を中心に入り込み客数が伸長。「坂の上の雲ミュージアム」は同43・4%増の22万3400人(1―11月)が入場した。

 伊予銀行シンクタンクの調べでは、松山への観光客の4人に1人がドラマの影響で訪問したとされる。観光客数は、第2部放映中の12月や年明けにかけて再び増加することが期待されている。

 11年は龍馬ブームの反動から観光客の落ち込みが懸念されるが、高知県は龍馬博に続き「志国高知・龍馬ふるさと博」を開き、もり立てる。夏にはJR高知駅前に新パビリオン「『龍馬伝』幕末志士社中」もオープン。龍馬の生家セットを再現する。また龍馬に限らず「歴史」「食」「花」「自然体験」をテーマに県内各地で各種スペシャルイベントを展開する。一方、愛媛県では11年度に「坂の上の雲のまち松山スペシャルドラマ館」を一部リニューアルする。ドラマ効果を浸透させたり、松山市でテーマ性のある旅行商品を開発することや、俳句、砥部焼など体験型修学旅行を企画することによって修学旅行を誘致し、観光客の増加を図っていく。


【2010年12月22日 日刊工業新聞社】