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農商工連携の今(61)ヨーグルトでリキュール−豊富な県生産乳を活用

 ヨーグルト感覚のリキュールを満喫―。横倉本店(宇都宮市、横倉正一社長、028-656-7777)は、ジョセフィンファーム(栃木県大田原市)、鳳鸞酒造(同)と連携し、ヨーグルトリキュール「白い貴婦人」を発売した。全国2位の生産量を誇る県産生乳を活用し、ヨーグルトの持つクリーミーな味を楽しめるのが特徴だ。ストレートもよし、果実ジュースで割るもよし。横倉社長は「いろいろな飲み方を楽しんでほしい」としている。

 ジョセフィンファームが生乳からヨーグルトを開発し、鳳鸞酒造がリキュールの製造を、酒問屋の横倉本店が企画・販売を担当する。ヨーグルトは搾りたての生乳を38度Cで低温発酵させ、通常の3倍以上の時間で熟成することでまろやかさを実現した。このため、リキュール自体も甘酸っぱい味に仕上がっており、ヨーグルト感覚で飲める味わいになっている。

 375ミリリットル入りで970円。10月の発売からすでに1200本を栃木県内の百貨店やスーパーなど100軒に納入した。

 製品名の由来は奥日光の観光スポットになっている「小田代ケ原の貴婦人」と呼ばれる一本のシラカバ。湿原にひっそりとたたずむ姿が優雅なことから貴婦人の愛称が付いた。製品にも貴婦人のイメージを反映させ、高級感を持たせた。

 開発のきっかけは、宇都宮市が中心となって農商工連携を研究する「うつのみやアグリネットワーク」だ。ここで知り合った3社が、生乳を使った商品開発を模索する中で「地場の生乳で作ったヨーグルトのリキュールなら面白いのではないか」という提案で一致したという。

 栃木県の統計によると2008年の県の生乳生産量は約32万6000トンと全国2位を誇る。これまで県産の牛乳を使ったアイスクリームも商品化されるなど、農商工連携の素材として活用されてきた。「栃木県は生産だけでなく消費量も多い。農商工連携で活用しない手はない」(横倉社長)。

 開発は今年2月に始まった。ヨーグルトの脂質やたんぱく質が製造機械の配管内に付着するなどヨーグルトならではの課題もあったという。県の補助事業「食と農の新プロジェクト形成支援事業」を活用し、専用機械を購入して商品化にこぎつけた。

 すでに関西からも引き合いが来ているという。横倉社長は「3年後に売上高6000万円を目指したい」と目標を高く掲げる。


【2010年12月20日 日刊工業新聞社】