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栃木・大田原市、産学官連携で農業向け防虫シート開発

 【宇都宮】栃木県の大田原商工会議所や大田原市内の中小企業など栃木県内の産学官が連携し、粒径約1ミリメートルまで砕いたトウガラシを混ぜた農業用ビニールシートを開発した。トウガラシに含まれるカプサイシンの働きで半年間、防虫効果が持続する。トウガラシの産地として知られる大田原市では産学官で消費拡大に向けた動きが進む。食品以外の用途開発で「唐辛子(とうがらし)の街、大田原」の知名度向上につなげる。

 粉砕したトウガラシを約10%の比率で生分解樹脂に混合し、これをシート状に薄く延ばして成形した。農地にかぶせるとカプサイシンが機能し、野菜に虫が寄りつかなくなるという。価格は200メートルのロール状のタイプで6200円。12月に発売し、初年度は売上高5000万円を目指す。

 カプサイシンを抽出して練り込んだシートはあるが、酸化しやすいため、数カ月で交換する必要があるという。今回、トウガラシの粉体を使うことで、酸化を防いで効果を持続させた。

 抗菌研究所(大田原市、丸尾茂明社長)が企画。吉岡食品工業(同、吉岡博美社長)、星プラスチック(同、星忠一社長)、今野(埼玉県新座市、今野功平社長)が製造した。生分解樹脂は木村隆夫宇都宮大学工学部教授と共同研究した。大田原商工会議所や大田原市、NPO法人あおぞら(大田原市、植木克忠理事長)は販路面で支援する。

 大田原市は地場産のトウガラシ「栃木三鷹」をはじめ、国内有数のトウガラシ産地。近年では産学官でトウガラシを使った商品開発など消費拡大に向けた動きを展開している。


【2010年12月1日 日刊工業新聞社】