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小国和紙、耳付き和紙を効率生産できる専用機を開発

 【新潟】小国和紙生産組合(新潟県長岡市、片桐三郎社長、0258-95-3016)は、「耳」付きの和紙を効率良く作る方法を開発した。耳とは和紙周囲の毛羽だった繊維の部分のことで、これがあることで和紙独特の風合いが出る。一枚の和紙から複数の耳付き和紙を切り取れる、専用の機械を開発したことにより作成効率を高めた。

 従来、耳付きの和紙を作る場合は、道具によって一つひとつ区切って紙をすく必要があった。量が出る規格品の場合はこうした方法で問題ないが、特注のサイズを作る場合には道具から作る必要があり、しかも道具の作り手が少なく困難だった。

 また、和紙を切って作る方法もあるが、カッターやハサミなど鋭利なもので切ると耳が出ない。そのため、切りたい部分を水に付け人手でちぎり取る「水切り」という方法もあるが、非常に手間がかかっていた。

 今回開発したのはその水切りを自動で行う機械。作業者は和紙を機械に送る作業だけすれば、和紙への水付け、引きちぎる工程は機械がすべて自動で行う。すべて人手で行う場合に比べて生産性が4倍以上になる。

 長岡市小国地域で作られる和紙は農家の冬の仕事として江戸時代から続く地域の伝統産業。原料はコウゾという植物の繊維を100%使用している。コウゾの繊維は長く、作られる和紙の耳も魅力の一つだ。同社の和紙は朝日酒造(新潟県長岡市)の日本酒「久保田」などのラベルとして用いられている。

 効率良く耳付き和紙を生産できる方法を確立できたことから、小国和紙では今後、企業や個人から季節商品のラベル用や結婚式の引き出物用など、小ロット品の受注獲得を狙う。


【2010年8月11日 日刊工業新聞社】