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農商工連携の今(41)物産の干瓢、消費拡大作戦

 干瓢(かんぴょう)の国内生産で約90%を占める栃木県小山市。近年、担い手となる農家の高齢化や中国からの安価な輸入品に押されている中、地元の特産物を守ろうと、小山商工会議所が中心となり、農商工連携で取り組んでいるのが粉末化した干瓢を使った食品の販売だ。第1弾となったのは県産の小麦粉も用いた「かんぴょううどん」。発売からもうすぐ1年を迎える中、小山市の名物として定着してきた。

 パッケージデザインに採用されている「かぴょ丸」。干瓢の実をイメージしたキャラクターを持つかんぴょううどんは、2009年7月の発売から現在までに1万2000袋を売り上げている。

 200グラム入り一袋500円で県内の小売店や通販でも販売。うどんには100グラム当たりカルシウム24ミリグラム、カリウム200ミリグラムを含むため、健康食品として人気の一因になっている。

 開発にあたり、地元農家で採れた干瓢を茨城食品ガーリック工業(茨城県結城市)が粉末化し、エイム(小山市)と大地(同)が県産の小麦粉「イワイノダイチ」と配合するなど、乾麺(めん)製造を担当した。これまでの売れ行きを見て、同会議所の大関幸秀事務局長は「地元の名物として大分定着してきた」と評価する。

 もともと、国産干瓢の特産地として知られていた小山市だが、中国産の低価格品に押され、さらに皮をむく作業が重労働のため、農家の高齢化も地元干瓢の低迷に拍車をかけていた。

 そこで干瓢の消費拡大のために同会議所、農家や中小企業、宇都宮大学などが連携。「粉末化すれば、多くの食品への転用が図れる」と粉末を使った食品への展開に乗り出した。08年には中小企業庁の「地域資源∞全国展開プロジェクト」の認定も受けて本格的な開発に着手。かんぴょううどんはモデルケースとして投入した。

 うどんのほかに、コンニャク、クッキー、みそピーナツなどを開発。5月21日には県内の製パン業者と連携した「かんぴょうあいす」も発売した。県産牛乳に粉末を混合することで、濃厚なミルクの味と粉末の食感を楽しめる。さらにギョーザの皮に粉末を混ぜた「かんぴょうギョウザ」の販売も検討している。

 大関事務局長は「地元干瓢の生産拡大が究極の目標。今後も粉末化した干瓢の用途を増やしていきたい」としている。


【2010年5月31日 日刊工業新聞社】