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水府ちょうちんに新たな光/鈴木茂兵衛商店、デザイナーと協力し顔型など製作

 ちょうちんのある生活を―。鈴木茂兵衛商店(水戸市、鈴木隆太郎社長、029-221-3966)は、瓶型や涙型、顔型など変わった形のちょうちん作りに取り組み始めた。1865年(慶応元年)創業の老舗がこうした挑戦を始めたのは、低迷するちょうちん需要に対する危機感からだ。水戸市出身のデザイナーと協力し、これまでのちょうちんの概念を打ち破る変わった形のちょうちんを製作し、PRに努めている。

 デザイナーの厳しい要求に、一番苦労したのは「ちょうちんは畳めなければ、ちょうちんではなく、オブジェになってしまう」(鈴木社長)というとおり、形が複雑になるほど、畳むのが難しくなることだ。東京で個展も開催。価格は3万円程度と普通のちょうちんに比べると少し高めだが、「ちょうちんの良さを分かってもらいたい」としている。

 水戸のちょうちんは「水府ちょうちん」と呼ばれ、岐阜ぢょうちん、八女ちょうちん(福岡県)と並ぶ、ちょうちんの三大産地の一つ。江戸時代に水戸藩の下級士族が苦しい生活を支えるために内職として取り入れたとされている。水戸藩領内に和紙の産地があり、丈夫なちょうちんとして人気となった。(水戸)


【2010年4月19日 日刊工業新聞社】