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利根川流域地域協議会、食品残さで発電

 【前橋】利根川流域地域協議会(横浜市緑区、岡田素行会長、045・309・7901)は、2011年にも群馬県太田市でバイオマスを原料にした発電とメタノール製造の実証実験に乗り出す。同市周辺の食品工場から出る食品残さや利根川流域の草木類などをガス化し、電力とメタノールを得るプラントを建設する。用地は工業団地内を予定し、年内にも着工する計画。

 農林水産省の「地域資源利用型産業創出緊急対策事業(農山漁村地域資源有効活用推進事業)」を受託し、長崎総合科学大学を中心に開発した製造装置「農林バイオマス3号」の実証試験として行う。

 同協議会は岡田会長が社長を務めるファインテック(横浜市緑区)などの民間企業や地元住民で構成。ファインテック内にある事務所は、太田市内に移転する予定。

 計画ではコーヒーや豆腐の製造工程で発生する残さなどを年間で数千トン調達。また、草木や木材チップ、稲わらなども年間1万―2万トン調達する。これらのバイオマスから年間で電力40万キロワット、メタノール550キロリットルの生産を目指す。

 設備費用は約10億円で、農林省が3分の2を補助する。草や稲わらの調達や工場用地の取得などで太田市の協力を得ており、すでに県内の食品・飲料メーカーと残さの調達に関する協議も進めている。メタノールの用途はガソリンなどへの添加や、メタノール対応の自動車、農業機械向けを想定している。

 農林バイオマス3号はガス化炉で粉状にしたバイオマス原料に水蒸気を混入。ここで生成する水素と一酸化炭素に、1―2メガパスカルの圧力をかけて銅亜鉛系触媒でメタノールを生成する。同装置は発電容量100キロワット以下の規模でも20%程度の発電効率を得られるのが特徴。


【2010年3月5日 日刊工業新聞社】