HOME > 事業を広げる > 地域資源活用チャンネル

地域資源活用チャンネル

ニュース

産業がわかる/千葉県の落花生生産−殻を建材に有効活用

  千葉県の落花生は全国の生産シェアの約7割を占める県を代表する特産品だ。収穫量は年々減少しているものの、近年では県内各地で落花生を利用した加工食品の開発が活発化。落花生殻を複合材の材料に利用する取り組みも進むなど、地域資源としての活用が広がっている。

 千葉県の落花生の収穫量は1万4500トン(2008年概数)で、60年代のピーク時に比べて4分の1以下。栽培に手間がかかる割に作付面積当たりの収穫量が少ないことや、安価な外国産の大量流入が影響している。近年では世代交代を機にほかの農作物に切り替える農家も多く、栽培技術の喪失が懸念されている。とはいえ、他県に比べると収穫量の減少幅は少なく、約15年前からは安定して7割超のシェアを保っている。大生産地ならではの品質の良さに加えて、県が特産品としてさまざまな支援策を講じているためだ。

 落花生を活用した新商品の開発も盛んだ。シェフミートチグサ(千葉市花見川区)では県内産の落花生と豚肉を使ったソーセージを09年に商品化。発売時には森田健作千葉県知事が県内の百貨店でトップセールスを展開するなど県も販売を後押し。現在は自社店舗や百貨店での販売のほか、県内のホテルにも納めて好評を博している。

 落花生は、加工する際に大量の殻を排出する。その大半は産業廃棄物として処理され、処理量は年間1800トンにのぼる。この殻を有効活用しようと、千葉県産業支援技術研究所では日本大学生産工学部と共同で、殻を使った生分解性のパーティクルボード(板材)を開発している。

 現在は15センチ×12センチメートルの試作品でJIS規格の強度基準をほぼクリア。3月末までに大型のホットプレス機を導入し、建材として実用化する一歩手前まで研究を進める計画だ。生分解性の特徴を生かし、果樹栽培で使うポットや苗床への応用も構想している。また、落花生の生産量が多い中国やインドでも殻の利用に対する関心は高く、千葉県発の環境技術として活用が期待されている。

【POINT】
1 収穫量で全国シェア約7割
2 加工食品の開発が活発化
3 殻を複合材の材料に利用


【2010年2月16日 日刊工業新聞社】