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農商工連携の今(29)野菜未利用部でパウダー−フリーズドライ製法で生産

 ブランケネーゼ(大阪府池田市、東忠男社長、072-752-7731)は2009年10月に紫竹カントリー(岡山県津山市)、津山農業協同組合とともに、フリーズドライ(FD)製法による農作物未利用部分の野菜パウダー製造とそれを使った加工食品の開発、製造、販売で農商工等連携事業計画の認定を受けた。

 FD加工の対象は、硬いので切り落とされてしまうアスパラガスとブロッコリーの茎部。3月末までにブランケネーゼのFD専門工場(津山市)へ新しい試作設備を導入する予定で、夏のアスパラ収穫シーズンを期してFDパウダー開発を本格化する考え。

 1月には農林水産省食農連携促進事業の一環として行われた「食の逸品会in伊丹空港」と「食の発掘商談会in大阪」に参加した。長年実績のある山芋FDパウダーや最新のクリ、タケノコFDパウダーなどとともにアスパラ、ブロッコリーの未利用部FDパウダーも参考出品した。

 会場では日ごろ接触しにくい大手ホテルやレストランのオーナー、料理長から「貴重なアドバイスをもらった」(野上達之ブランケネーゼ副社長)という。アドバイスとは「緑色の食材としてソースやスープに使えそう」というもの。現在はグリーンピースとホウレンソウを使っている。

 熱変性のないFDパウダーは栄養成分を損なわないとともに、"色"を維持できるのも特徴。加熱や自然乾燥で粉にすると、同じ色は出しにくい。熱を通すと固まる山芋も、FDパウダーを水に溶かすと粘りのある山芋に戻すことができる。

 ブランケネーゼは約30年前からFDによる山芋パウダー、山芋パウダー入りお好み焼き粉やたこ焼き粉、練り製品、揚げ製品などを手がけている。連携事業ではブランケネーゼの津山・FD専門工場が拠点になる。紫竹カントリーなどは農産物の選別、摘果時などに発生する未利用部分を分別し持ち込む役目。工場で前処理、予備凍結して真空凍結乾燥し粉砕、計量、充てんし出荷する。

 ブランケネーゼは農産物ごとに前処理、FD技術を確立。販売面でも山芋パウダーなど既存の販売ルートに加え、新しい食品メーカーや市販ルートの開拓を行っていく。あわせて製法や栄養面などFDパウダーの特徴を周知させる活動も進めていく。5年後にブランケネーゼが5100万円、紫竹カントリーなど原料供給側が1400万円の売上高を見込む。


【2010年2月15日 日刊工業新聞社】