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産総研東北センター、新製品創出で研究会−150社と立ち上げ

【仙台】産業技術総合研究所(産総研)東北センターは、東北で豊富に産出する粘土を主成分にした膜材料「クレースト」の実用化を加速するため、企業約150社を会員とする研究会を4月に立ち上げる。同センターが中心となって開発してきたクレーストは、ガスバリアー性や耐熱性に優れ、水素シール材などへの応用が期待されている。研究会では量産技術や加工技術などを共有化して企業間連携を促進し、東北発の技術を応用した新製品を生み出す仕組みづくりを目指す。

 研究会の名称は「Clay team(クレイチーム)」。事務局を産総研東北センターに置き、共同研究や技術移転、特許ライセンスの管理などの活動を計画している。年会費は1社15万円で、東北域内の中小企業は無料にする。現在、同センターや民間企業の関係者13人で検討会を組織して設立準備を進めており、2月には全国数カ所で会員募集のための説明会を開く。

 同センターは、素材メーカーなど約50社とともに「クレースト連絡会」を2007年に組織。クレーストの産業利用を検討してきた。今回はこれを発展的に解消し、製品化に重点を置いた新研究会を立ち上げるもの。同センターの蛯名武雄材料プロセッシングチーム長は「従来はセンターと企業との共同研究が中心だったが、今後は製品化のための企業間連携を後押しする」としている。

 クレーストの主成分はベントナイトと呼ぶ粘土で、東北はベントナイトの国内産出量の約半分を占めている。クレーストの内部は多積層構造のためガスバリアー性が高く、水素タンク内の保護膜や食品包装フィルム、太陽電池のバックシートなどへの応用が期待されている。同センターでは将来の市場規模は3000億円と試算している。

 今後、産業利用を推進するためには量産技術の確立が課題。同センターではロール・ツー・ロール方式の量産技術を研究中で、研究会ではこうした技術を企業に移転し、製品化につなげる考え。


【2010年1月8日 日刊工業新聞社】