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各地の商店街、地域の特色を打ち出した商店街の取り組み

 「大学生と連携した商店街づくり」「アートをテーマにした空き店舗の活用」など、地域の特色を打ち出した商店街の取り組みが活発だ。実際に行かないと体感できない仕掛けを売りに、各地の商店街が知恵を絞っている。各商店街にとっては取り組みを継続する資金の確保、集客効果を売り上げにつなげる仕組みづくりも課題。経済産業省・中小企業庁では「新・がんばる商店街77選」としてこうした商店街の頑張りを紹介し、後押ししている。(山下裕子)

 【空き店舗活用】

 「新・がんばる商店街77選」で選ばれた北条商店街(茨城県つくば市)は昨秋、地元筑波大学生や院生の協力を得て、「北条米(マイ)スクリーム」を開発。この米のアイスクリームは「お客さんを呼び込むためのツール」(坂入英幸北条街づくり振興会会長)として北条でしか買えない仕組みで、評判の味を求めて各地から観光客が訪れる。空き店舗を活用した情報発信基地「北条ふれあい館岩崎屋」は、米スクリームほか、地元商品の販売やギャラリーも運営している。

 同じく77選の一つである鳩の街通り商店街(東京都墨田区)は空き店舗に着目。特定非営利法人向島学会と協力し、起業や商売を志す人に空き店舗を提供する事業を進めている。08年3月に入居の募集を始め、同6―7月に入居するアトリエやアートスポットなど5店舗が決まった。下町のアートスポットとして人気を集め、同商店街振興組合の松橋一暁理事長は「口コミで商店街に足を運ぶ人も増えている」という。

 アートに限らず新たに空き店舗を活用しようという事業者も増えている。お試しで利用した後正式に入居も可能で、実際に事業を運営した場合のシミュレーションがしやすく、入居を検討する事業者にも好評だ。

 【事業資金に難】

 こうした成果の半面、今後の各商店街にとって個別店舗の売り上げにいかにつなげるか、さまざまな集客策の事業費用をいかに確保するかが課題。鳩の街通り商店街の場合、空き店舗の活用は入居後、すぐ事業を始められるのが強みだが、長期間空き店舗が続いた施設は改修が必要だ。

 同商店街では改修や店舗運営費用の一部を補助金で賄っているが、「運営資金の公的補助が3年間で終了するため、それ以降の事業資金を獲得することが必要」(松橋理事長)と話す。

 他地域でも多種多様な取り組みが活発になる一方、継続性や事業への具体的な効果が今後の課題に挙がっている。個人消費の落ち込みが続く中、商店街が活性化に向けて本格的に動きだしそうだ。


【2009年9月21日 日刊工業新聞社】