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農商工連携の今(2)大阪産マダコPR

 大阪府の湾岸地域は多種多様な水産物が水揚げされることで知られており、大阪を表す「なにわ」は、魚の豊かな海という意味の古語「魚庭(なにわ)」から来ているという説もあるくらいだ。その大阪府内で最大の漁獲高を誇るのが南部に位置する岸和田市。古来よりマダコの収穫高が多い地域で、タコを守り神として崇拝する文化もあるほど。しかしながら大阪産マダコの知名度は、全国レベルでは無いに等しい。この現状を打破するため、大阪府漁業協同組合連合会(大阪府岸和田市、川本信義会長、072-422-4763)は、地域企業と連携し、大阪産マダコを使った「たこ飯の素」を開発した。

 同地域のマダコは身が柔らかく、風味豊かな味わいが特徴だが、兵庫県明石市の「明石ダコ」のようなブランド化が進んでおらず、モロッコ産など安価な海外品との厳しい価格競争にさらされている。

 大阪産マダコのPRと付加価値の向上を目指していた大阪府漁業協同組合連合会は、岸和田市に工場を持ち、水産物加工を手がけるベストパル(大阪市此花区)、商品開発のアドバイザーであるショクシン(同東住吉区)、マダコを提供する南大阪地域の漁協などと連携して「たこ飯の素」の開発に取り組んだ。

 同商品は2合の米と一緒に炊いてタコ飯を手軽に作れるパックが2セット封入されている。競合商品ではコストダウンを図るため、タコのほかに野菜などを入れているケースが多いが、あえてタコ自体のうま味にこだわり、タコ100%の商品とした。

 タコを加工する場合、ゆでたタコを冷凍して加工する方法が一般的だが、風味を生かすため、生の状態でカットするなど製法にも工夫を凝らしている。価格は1260円。現在は関西国際空港の土産物屋やホームページなどを通じて販売している。

 今夏には、販路拡大を目指し、炊きあがったごはんに混ぜるだけのレトルトタイプの商品も発売する予定。「たこ飯の素」は冷凍保存する必要があり、販売できる店舗も限られていたが、レトルトタイプは常温でも保存できるため、販路の拡大が期待できる。

 大阪府漁業協同組合連合会販売促進課の小谷義一主幹は「我々の販売力不足もあり、売り上げはまだまだ少ないのが現状。レトルトタイプをきっかけに販路を広げ、大阪産タコの知名度を上げていきたい」と意気込んでいる。


【2009年4月27日 日刊工業新聞社】