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経産省、優れた地域発商品の販売拡大に着手

 開発から販売へ―。経済産業省の認定を受けた、地域発の商品や中小企業同士の連携で開発した製品が出揃い、今後は販売拡大がテーマとなる。景気悪化による消費低迷の中、国の後押しを得た製品とはいえ、軒先に並べるだけでは販売拡大は見込めない。開発から、販売の段階に移る新たなステージでは、手に取りやすさといった仕組みづくりが今後の売れ行きのカギを握ることになりそうだ。

 経済産業省は、中小企業新事業活動促進法に基づいて、中小企業同士が連携し、新事業の創出を目指している。また、このほかにも特産物や伝統工芸など地域の強みを掘り起こすために、中小企業地域資源活用促進法、農商工等連携促進法を施行した。三つの法律で形となった製品・商品は1000を超える。金融危機の影響で消費が低迷する中、どんな切り口で商品を売り込んでいくかが、今後の課題となる。

 日本総研創発戦略センターの三輪泰史副主任研究員は潜在的なニーズを掘り起こしたり、消費者の評価をフィードバックする「付加価値の仕掛け人」の重要性を訴える。例えば農産物。生産者と消費者の間に多くの中間事業者が存在する従来型の流通では、「消費者や小売店のニーズ、評価を伝達する仕組みが欠如している」(三輪副主任研究員)という。ほかの生産者の農産物と混合して流通するため、生産者は市場価格と販売量しか把握できないのが実情だ。

 地域産品の付加価値仕掛け人として企業と消費者の架け橋となるのは、クリエイティブ・ワイズ(広島市中区)の三宅曜子社長だ。地域資源活用促進法で認定を受けた、沖縄ティーファクトリー(沖縄県うるま市)の「県産紅茶と沖縄素材(ハーブ・スパイス)を使用した観光市場向けセカンドブランドの開発」や、岡本亀太郎本店(広島県福山市)の「ペリーが飲んだ『保命酒』を活用した新商品開発とブランディング」などのブランディングに携わる。「女性が手に取りやすい」を切り口にパッケージングや商品コンセプトを考えた。

 消費者自身のニーズが漠然としている場合も多く、「付加価値を認める消費者を的確に見いだし、販売することが重要だ」(三輪副主任研究員)と説く。開発した製品の販売を拡大するために「付加価値の仕掛け人」の役割はますます重要になる。


【2009年3月7日 日刊工業新聞社】