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地域資源活用チャンネル

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点描/埼玉県、B級グルメで地域活性化

 【地元の魅力発信】
 地元で親しまれている庶民的な料理"B級グルメ"を地域活性化に生かす動きが埼玉県で盛んになっている。川口市のJR西川口駅西口周辺でB級グルメの街づくりが始まり、鳩ケ谷市では地域ゆかりのソースを使って、独自メニューを開発した。各市町村が工夫を凝らしたメニューで県内外に地元の魅力を発信する。
 川口市では地元の商業関係者や商工会議所を中心に、「味はA級、値段はB級」の街づくりを目指している。もともと西川口駅西口周辺は一大歓楽街だったが、06年の埼玉県警察による違法風俗店一斉摘発後は飲食店街がさびれていた。このためB級グルメで街の活気を取り戻す取り組みが動きだし、「キューポラ定食」で昨秋の「第3回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」に参戦。鋳物の街にちなみ、鉄分が多いひじきなどを入れた「鉄骨いなり」とピリ辛の「雷すいとん」をセットにして、見事グルメ王に輝いた。

 【ソースの街PR】
 決定戦後も「キューポラ定食を食べたい」という声は多く、B級グルメの街を代表するメニューとして定着を目指す。「市内で扱ってもらえる飲食店を探し、キューポラ定食を街づくりに生かしたい」(川口商工会議所)考えだ。
 鳩ケ谷市には操業開始から70年以上のブルドックソースの工場があり、生活にソースが深く根づいている。そこでソースの街をPRするために開発したのが「ソース焼きうどん」。県内生産量が全国2位のうどんと組み合わせてメニュー化した。

 【商品化目指す】
 当初は市販のソースを使っていたが、おいしくできなかった。このためブルドックソースの工場にメニュー開発の協力を依頼したところ、「快く引き受けてくれた」(鳩ケ谷市商工会)という。工場側で早速、うどんに合う濃厚なソースを開発。地域に密着した工場との連携がメニュー化の決め手になった。また業務用にソースの商品化を目指しており、09年中に市内の飲食店向けに販売を始める予定。ソースという"地域資源"を活性化の起爆剤にする。
 県内各地で特産品なども活用しながら次々と生まれているB級グルメ。地元のPRに弾みをつけており、県内外から観光客を呼び込むことに一役買いそうだ。(さいたま・孝志勇輔)


【2009年3月7日 日刊工業新聞社】