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点描/大阪府・大規模コンベンション施設構想

【アジア最大に】
「販路開拓には大規模コンベンション(見本市や会議などの催し)施設が必要」―。橋下徹大阪府知事が就任時から訴えていたことの一つだ。販売先を広げたいという思いは中小企業に共通するが、既に大阪市がコンベンション施設「インテックス大阪」(住之江区)を保有しているうえ、府民にはハコモノ行政に対する嫌悪感も強い。大阪に"アジア最大のコンベンションセンター"はできるのか。

 大阪府が建設を提唱するコンベンション施設は面積20万平方メートル。インテックスの展示部分の面積約7万平方メートルの3倍近い。08年8月に大阪府は大阪市、関西経済連合会、大阪商工会議所と意見交換会を開催。9月には関経連の井上礼之副会長がコンベンション施設整備について「経済界としても努力する時期」と前向きな発言をした。

【現実的な折衷案】
 インテックスを核にコンベンション施設を整備する折衷案も出ている。インテックスは築20年を超す部分もあるが「中庭をつぶして展示会場にすれば約10万平方メートルになる。それだけでも相当な規模。府、市の財政ひっ迫を考えると現実的な案だ」(大阪商工会議所)との意見がある。

 コンベンション施設に興味を示すのは大阪府だけではない。福岡県は08年11月に福岡市、経済界などと大阪同様の勉強会を開き、経済効果の分析や必要性の有無を議論した。「大阪を意識したわけではない」(福岡県)が、アジアを代表する施設を地域活性化につなげる狙いは共通する。

 大阪市には「インテックスには完成から日が浅い施設もあり、まだ活用したい」との思惑がある。橋下知事も「インテックスをもっと使いやすく発信力のある施設にしたい」と述べるなど、20万平方メートルにこだわらず折衷案にシフトしたようにも見える。

【移転後にも影響】
 大阪市は09年度にインテックスの活用法をまとめる方針。ただ2012年にインテックスで開かれる世界金融フォーラム「サイボス」の終了を待たねばならないため、大規模改修や新施設建設は4年先になりそうだ。インテックスの近くには大阪府庁舎の移転先候補の大阪ワールドトレードセンタービルディングもある。コンベンション施設をどのように整備するかは府庁移転後の街づくりにも影響する。(大阪・石宮由紀子)


【2009年2月23日 日刊工業新聞社】