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千葉県酒造組合、低たんぱく米でブランド酒開発

 【千葉】千葉県酒造組合(千葉市中央区、飯沼喜市郎会長、043-222-0686)は、たんぱく質の吸収を抑える県産米「ゆめかなえ」を原料にした純米酒を09年4月に商品化する。「ゆめかなえ」は米に含まれるたんぱく質が少ないため、表面を削る必要がなく効率的な酒造りが可能な上、削りかすもでない。千葉県産業支援技術研究所(同若葉区)が試作品を開発。現在、県内7社の酒造業社が発売に向けた調整を進めている。千葉県ブランドの土産品として売り出す方針だ。

 酒造業者7社は、新純米酒を酒造組合の統一ブランドとして発売する。当初は4合ビン(720ミリリットル)1万2000本を限定発売する。価格は1200円を予定。売れ行きを見て、他メーカーにも生産を依頼して量産体制を整える。

 「ゆめかなえ」は吸収率の低いたんぱく質を配合し、品種改良した。体内に吸収されるたんぱく質の量が少なく、通常のコメと比べ、体内に吸収されるたんぱく質量は約2分の1。そのため、たんぱく質の摂取量が制限される腎臓病患者向けを中心に提供されている。

 さらに、この特徴を酒造りに生かせるとして、開発を進めてきた。日本酒醸造にはコメのたんぱく質成分を落とす前工程が必要となる。一般的には70時間以上をかけて、米の表面を60―70%削っていく。低たんぱく質の「ゆめかなえ」を使えば、ほとんど表面を削ることなく酒を造れる。米全体の約90%を醸造に使えるため、削りかすの廃棄を抑えられ、効率よく酒造りができる。

 病院食などに使われる「ゆめかなえ」は詳細な成分分析を実施していることもあり、「安心・安全をアピールできる」(和田充雄千葉県酒造組合事務局長)メリットもあるという。


【2008年12月17日 日刊工業新聞社】