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点描/技術蓄積、活用のステージへ−大阪のロボット産業

【活発な企業連携】
基盤技術と先端技術の組み合わせでロボットを生み出そうとする動きが大阪でも活発になっている。大阪市の中心部には次世代ロボットテクノロジーの産業創出拠点のロボットラボラトリー(大阪市北区)があり、企業同士の連携が活発化。高い技術力を生かせる分野として、ロボットに注目する企業は多い。

ロボットのサッカー世界大会「ロボカップ」でヴイストン(大阪市此花区)などが参加する連携グループ「Team OSAKA」は2足歩行ロボットのリーグで5連覇を達成した。次世代ロボット開発ネットワーク「RooBO」でも、企業が連携してロボット製作を行ってきた。技術の蓄積が進み、課題はロボットをいかに活用するかに移っている。

【サービス現場に】

RooBO参加企業に、サービス産業や飲食店などが増えてきた。ロボットラボラトリーのプランナーに寄せられる相談も、具体的なサービス・事業をイメージしたものが多くなっているという。店舗案内やサービスのPRなど、ロボットを活用したいという使用現場からの視点が入ってきた。

ロボットラボラトリーではロボットベンチャーの起業を目指す人向けに、事業プランなどを考える「起業塾」を06年に開いた。08年4月からは国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)などと連携し、企業内でのロボット事業立ち上げのための人材育成プログラム「EPEER」をはじめ、事業計画を考える場を提供している。

【実験兼ねて展示】
ロボットの実用化に向けて実証実験は不可欠。大阪市此花区の商業施設「ユニバーサルシティ・ウォーク」は貴重な実証実験の場だ。テーマパークと最寄り駅とをつなぐ施設で、飲食店など多数の店舗が並ぶ。11月にはATRが運営する実験拠点と展示場を兼ねた「ロボットパラダイス」がオープンした。

同施設は、人通りの多い場所でロボットがどのような動きをするかなど安全性が確認できる貴重な場。子供や若者が多く、通行人のロボットへの関心や反応も確認しやすい。人々にロボットを身近に感じてもらい、導入の地盤をつくっていくことが産業化のカギとなる。

(大阪・安藤光恵)


【2008年12月8日 日刊工業新聞社】