HOME > 事業を広げる > 地域資源活用チャンネル

地域資源活用チャンネル

ニュース

岐阜県、県内陶磁器メーカー対象にマイクロ波焼成炉を普及へ

 【岐阜】岐阜県は「美濃焼」で知られる県内の陶磁器メーカーを対象にマイクロ波焼成炉の普及事業に乗り出す。製造コストの抑制が期待できるマイクロ波焼成炉の導入を促すことで、燃料費高騰に苦しむ陶磁器メーカーの危機打開につなげるのが狙い。11月中をめどに普及事業を効率的に進めるための準備委員会を立ち上げる。準備委員会での検討結果をもとに、09年度早々から具体的な活動に入る。

 普及を図る手段としてはまず、移設可能なマイクロ波焼成炉を1台製作する。これをモデルとなる陶磁器メーカーで稼働し、各種データを収集する。そのデータを公表し、マイクロ波焼成炉の利点を示すことで、導入を促す計画だ。データの収集期間は3年間で、その間にモデル企業5社で焼成炉を使い回す予定。

 準備委員会は県のほかに、県内の公設試験研究機関や陶磁器メーカーなどで構成。どんなデータを収集するか、データをどう生かすかなど、効果的な方策を探る。

 使用するマイクロ波焼成炉は、仕様や機能などを準備委員会で決め、炉メーカーに発注し、製作する。予算は900万円程度。焼成にマイクロ波とガスを使う複合炉の製作を予定している。

 マイクロ波焼成炉はガス炉に比べ、焼成にかかる時間やコストなどを大幅に削減できる。だが、価格が高く、導入が進んでいないのが実情だ。

 岐阜県は地場産業の陶磁器で全国シェア50%を超える一大産地だが、近年の燃料費高騰は同業界に深刻な影響を及ぼしている。マイクロ波による陶磁器焼成技術の開発には同県の公設試験研究機関の岐阜県セラミックス研究所が参加した経緯もあり、岐阜県では地場産業の危機打開とともに研究成果の波及を図るため、今回の普及事業を展開する。


【2008年10月07日 日刊工業新聞社】