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ニシケン、建設業から高級魚養殖へ業態転換

 【福岡】ニシケン(福岡市中央区、出島誠社長、092-711-6918)は建設業から撤退し、高級魚養殖業へ業態を転換する。水産庁の補助を受けて地下海水を利用した陸上養殖法を確立。試験養殖中の五島養殖場(長崎県五島市)に新棟を7月に建設して量産体制を整えた。8月から高級養殖魚の市場投入を始め、建設下請からの脱却を図る。

 五島養殖場は、ヒラメの年産能力が10万尾で初年度1億4000万円の売り上げを目指す。すでにヒラメ7万尾、ホシガレイ1万尾を養殖中で、今月から商社や小売店を通して市場投入する。

 同社の養殖法は地下30メートルの水脈から陸上のいけすに海水を揚水して使う。その海水はヒラメの生息域と同等の塩分濃度で低水温という。水温上昇によって起こる感染症もないため、「抗菌剤などを投薬する必要がない」(久保山功取締役)。そのため、年間通じて出荷できる。

 従来のヒラメ養殖は海上養殖や生海水を使った陸上養殖が一般的。しかし、冬は水温を上げるためにボイラを使うほか、水温が高い夏は感染症が起きやすく出荷できないなど課題があった。

 今後は活魚の出荷だけでなく「地元漁協と連携して加工品の製造による雇用創出で地域経済の活性化につなげる」(同)考え。

 同社は89年の設立。体育館など公共施設用ガラス壁面の施工・販売を手がけてきた。だが、公共事業の縮小に伴い売り上げも減少。建設関連の受注量はこの3年間でほとんどない状況だった。これを背景に、長崎県五島市出身の出島社長が養殖研究を始めていた。


【2008年8月11日 日刊工業新聞社】