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国交省、宿泊・観光産業の新モデル構築へ実証事業

 国土交通省は08年度から、宿泊・観光産業の連携による新たなビジネスモデル構築を目指す実証事業「観光産業イノベーション促進事業」を実施する。インターネットを利用した共同販売、施設や料理などの特徴に合わせたグループ化とブランド展開、食材仕入れ・調理の共同化などを想定。国交省として初めて事業者による基盤整備を助成対象とし「結果を分析・公表することで宿泊産業の自発的な経営革新を促していく」(国交省観光事業課)狙いだ。

 国交省の観光産業イノベーション促進事業は08年度から3年間、単年度ごとに事業計画案を募って実施する。08年度は予算2000万円を計上し、公募準備を進めており「プランにより1000万円を上限に4、5件程度を選定して実施したい」(同)としている。年度ごとに事業結果を分析し、報告書をまとめて公表する。

 事業基盤整備はインターネットなどIT活用が中心になりそう。同じ地域にある複数の旅館がネット上に仮想旅館を設け、部屋を選んでもらう形で予約を受け付けて稼働率を高めることや、それとともに調理を共同化するなど、旅行会社やネット通販業者に頼らない空室アウトレットモールの運営などが有力視されている。

 また、宿泊ニーズの多様化が進んでいることを背景に「エコ」「地産地消」「のんびり滞在」といった特徴に合わせて宿泊施設がグループ化し、ターゲットとなる顧客層に情報発信してブランド力を高めていく取り組みもひとつの方向性と見られている。

 「宿泊・観光産業の生産性向上を目的としたあらゆるビジネスモデルが対象になりえる」(同)としており、3年間で多様なイノベーション事例を積み上げていく方針だ。

 国交省の観光振興策は、これまでイベント支援などのソフト面が中心で、ハード面は道路や公園といった"地域づくり"にとどまっていたが、今回の実証事業で初めて事業者の取り組みに踏み込む。


【2008年7月10日 日刊工業新聞社】