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木内酒造、地ビール生産能力を倍増−茨城の醸造所が稼動

 【水戸】木内酒造(茨城県那珂市、木内造酒夫社長、029‐298‐0105)は、地ビールの「常陸野ネストビール」の生産を年間240万本(330ミリリットル換算)と従来能力から2倍に引き上げる。2億5000万円を投資して、07年から建設していた額田醸造所(茨城県那珂市)を完成させ、醸造を開始。仕込み能力が一日4000リットルの設備で、輸出を含めた需要拡大に合わせて、生産量を増やしていく計画だ。

 木内酒造は清酒「菊盛」の醸造元。新醸造所の敷地面積は3325平方メートルで、うち建物面積は861平方メートル。コンテナヤードを設置することで商品を搬送しやすくしている。環境面に配慮したのも特徴で、ビールを煮沸する際に発生する蒸気を回収して再利用する。

 「常陸野ネストビール」は1本(330ミリリットル)368円。その中の「ホワイトエール」は00年、04年のワールドビアカップで金賞を受賞するなど、海外で高く評価されてきた。原料に赤米などを使った輸出向け商品もそろえ、米国や英国、イタリア、ロシアなどに代理店を通じて輸出しており、海外での販売が全体の24%を占める。これらの国々での販売が引き続き好調なうえ、さらに数カ国への輸出を検討しており、本社工場のみでは対応できなくなった。

 同社のビールの特徴はオリジナリティーとそれを実現する醸造技術。「ベルギースタイルのホワイトエールをハーブとスパイスのバランスを変えることでアジアンチックにするなど、ほかでは手に入らない商品を作っている」(醸造担当者)と好調な理由を説明する。

 国内の地ビールは94年4月の酒税法の改正などを背景に、全国各地に誕生し、一時はブームともなった。しかし、大手4社のプレミアムビールと比べても高価格で流通ルートが弱いため、倒産、廃業に追い込まれているケースもある。


【2008年6月6日 日刊工業新聞社】