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インタビュー/寄居町商工会ホンダプロジェクト委員長・柴崎猛氏

 2010年のホンダの寄居工場(埼玉県寄居町)進出が迫る中、寄居町商工会ホンダプロジェクトが、2年目の活動を本格化する。08年はアクションの年と位置づけ、工業、商業、国際、まちづくりの4部会が、ホンダの進出効果を引き出すための具体的な活動に乗り出す。そこで、地元の商工業をリードしている柴崎猛委員長(シバサキ製作所社長)に同プロジェクトの課題と展望について聞いた。(川越・田窪香菜)

―ホンダプロジェクトの発足から1年がたちました。

 「これまで事業方針、経営理念など『ホンダとは何か』について勉強してきた。自由闊達(かったつ)に意見を交わせる社風、地域共生を図る企業文化は尊敬に値する。ホンダとの直接取引は簡単なことではないが、こうした共通認識を踏まえ、各部会の会員企業が連携すれば成果が得られるはずだ」

―これまでの取り組みで得られた成果は何ですか。

 「ホンダの寄居進出のメリットは、ホンダと取引することだけではない。地元企業の経営革新へのきっかけになっている。また、寄居町商工会の事業に取り組む姿勢も変わってきた。07年秋に同商工会が実施した経営革新塾(全8回)には、定員を大きく上回る90人もの若手後継者が集まり、出席率も8割を超えた。現在参加者のうち数社が経営革新計画に挑戦している。今年も実施してもらいたい」

―シバサキ製作所ではどんな対応をしていますか。

 「埼玉県中小企業振興公社の指導を受けるほか、07年からコンサルタントを招き、工場の改善活動を進めている。その結果として生産性が3割上がったラインもある。自社技術を深掘りして、新たな付加価値を生み出すことが08年の課題」

―今後のプロジェクトの課題は。

 「ホンダ本体だけでなく、次々と有力なホンダの関連協力企業が寄居町や近隣市町へ進出する。とりわけ、一次部品メーカーの『ティア1』クラスの企業は、われわれ中小と競合する分野も多いが、これら企業へのアプローチも重要。また地元企業にとって雇用確保が一段と難しくなるのが現実。それだけに従業員の仕事への満足度とともに定着率を高める意見交換が必要。さらに一足早く、09年にホンダ小川工場が完成予定の小川町など近隣地域の自治体、商工団体との協力が欠かせない」

しばさき・たけし 72年(昭47)慶大工卒、同年柴崎製作所(現シバサキ製作所)入社。94年社長。埼玉県出身、59歳。


【2008年4月16日 日刊工業新聞社】