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地域資源を磨く・中小機構の取り組み(7)中国支部−高級・本物製品で勝負

 「農林水産物を中心に認定企業が多くなっている。予想を上回る認定企業数だ」。中小企業基盤整備機構の石村孝夫中国支部長は現況をこう説明する。中国地域の地域資源活用プログラムの事業認定数は、第3回認定までで35件となった。事業推進に中国地域支援事務局を立ち上げ、地域に密着して取り組むため各県にも支援事務局を設置した。

 事業の説明会、啓発イベントも中国5県下で開催。新田幹夫ジェネラルマネージャーを統括に、農学博士や商社OBら専門知識を持つ5人の多彩なプロジェクトマネージャーが企業の発掘、事業化支援にあたっている。

 伝統ある熊野筆の技術を活用して「化粧筆」を開発した竹田ブラシ製作所(広島県熊野町)も認定企業の一つ。すでに海外にまで販路を拡大し「別格」の成果をあげている。漆を使った伝統工芸「八雲漆」に独自技法を加味した製品開発を行う山本漆器店(松江市)は、漆の高級感を持った商品開発に取り組んだ。

 本物志向の商品は「高価でもニーズは十分ある」と高級品や本物志向のユーザーを狙う。高級万年筆の収納ボックス、皿、茶器などを開発し、東京の大手百貨店、大型専門店で販売している。ユーザー直販でも拡大中。

 江戸時代末期に廃絶した萩硝子を復活させた萩ガラス工房(山口県萩市)は、観光資源の「萩まちじゅう博物館」の魅力アップに一役買っている。地元でとれる安山岩を使い、残っている古文書を参考に試行錯誤して、見事に復刻させた。10面体の切子ガラスで硬く割れにくいという特徴に加え、高杉晋作が愛用していたとか、大村益次郎が使っていたなどという歴史的史実を加えることで高値販売を可能にしている。

 ヤマブドウ、ピオーネを原料にワイン、ジュースなどを開発、販路開拓に取り組むひるぜんワイン(岡山県真庭市)。みやげものではなく、高品質のワインとして、大都市圏のレストラン、本物志向の消費者への直販体制の構築に努めている。

 中小機構中国支部では「認定だけの企業では価値がない」(松本晴美地域振興部長)と事業化を目指す企業の取り組みを支援する。他の機関との連携、プロジェクトマネージャーの定期的訪問など「事業化へのフォローアップに力を入れる」(石村支部長)方針。


【2008年3月18日 日刊工業新聞社】