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地域資源を磨く・中小機構の取り組み(5)北陸支部−販路開拓、きめ細かく支援

 「3月末の追加分を加えれば、計20件を超えるだろう」。中小企業基盤整備機構北陸支部の眞田徹支部長は地域資源活用計画の認定状況をこう説明する。地域資源活用プログラムで富山、石川両県を管轄する同支部は、その地域性から企業の発掘には不安がない。だから「販路開拓を中心として事業支援に力を入れる」(眞田支部長)という方針だ。

 もともと北陸は自然が豊かで、農林水産品や観光地に事欠かない。だから地域資源には「食」に関連する産品が多く、観光産業はその販売を後押しできる。実際「ます寿し」「薬膳(やくぜん)」「烏骨鶏(うこっけい)」「大野醤油」といった計画がズラリと並ぶ。

 そうした中、食関連ではないもののユニークなのが石川県で産出する「珪藻土(けいそうど)」。珪藻がたい積してできたもので、微細な気孔を持つ。アースエンジニアリング(金沢市)は、この珪藻土を使った発泡セラミックスに植物を植えた緑化資材「プランツキャスト」の販路開拓に取り組んでいる。

 同資材の土台部は透水性と保湿性の機能を併せ持ち、セダム(万年草)など乾燥に強い植物なら雨水だけで栽培でき、しかも軽量という。このため屋上緑化用に最適だ。屋上緑化は都心部で問題となっているヒートアイランド現象対策として注目を集めているだけに、需要も見込める。

 地域資源活用の製品は性能や機能が優れていても販路開拓ができず、計画が進まないケースが多い。支部の方針もこうした実情を踏まえたもので、同資材についても複数年にわたる費用計算書を顧客に提案するように助言した。初期は資材の導入費がかかるが、雨水だけで栽培できるため維持管理費が低減できるメリットをアピールしようとの狙いだ。

 さらに、環境関連技術の展示会への出展も支援した。これら活動が奏功し、東京など都市部を中心に引き合いが活発化、事業計画をクリアするめども立ってきた。

 販路開拓支援の方針は支部の体制にも反映され、企業支援の最前線に立つプロジェクトマネジャー(PM)は流通業界で実務経験を持つ人材を配置する。時にはPM自らがスーパーの店頭で販売支援するケースもあるほど。こうした「きめ細かい活動」(同)が着実に成果に結び付きつつある。


【2008年3月14日 日刊工業新聞社】