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地域資源を磨く・中小機構の取り組み(2)東北支部−独自工法そのもの商品化

 東北地域の地域資源活用プログラムの事業計画認定数はこれまでに31件。当初の目標を1件上回った。「東北には『こんな良い地域資源をなぜ今まで世に出さなかったのか』という案件がたくさんある」と中小企業基盤整備機構東北支部・東北地域支援事務局の小島壯司ゼネラルマネジャー(GM)は、ビジネスという視点が東北地域には欠けていると指摘する。優れた地域資源も眠らせたままではもったいない。支援事務局では、ブランド構築に向けたブランディングなどの販路開拓に重点を置いた支援を展開中だ。

 既存の地域資源から新たな価値を引き出し、売り上げに結びつけようという取り組みを行っているのがブナコ漆器製造(青森県弘前市)の例だ。青森県産のブナ材を活用するブナコ漆器は、テープ状に加工した細長いブナ材をコイル状に巻いて鉢や盆の形に成形する。これで、木を削って成形する木工製品にはまねできない美しい曲線を表現できる。

 支援事務局では、特徴ある成形方法に着目。工程そのものを売りにできないかと考えた。そして生まれたアイデアが、オリジナル漆器を製作できる「体験キット」の商品化だ。観光客などが漆器の成形段階までを行い、後日職人が塗りを施し完成品に仕上げる。完成品を受け取れば、仕上がりの良さに感動を覚えるはず。「感性による価値創造が、製品に大きな価値を与える」と同社を担当する板垣良直プロジェクトマネジャー(PM)は自信を見せる。

 「売れる商品」にこだわるのが宝来屋(福島県郡山市)のケース。100年の伝統を持ち、福島県産の米を原料にしたこうじ製品を扱ってきた同社は、冷やし甘酒を開発中。甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるように、栄養を素早く取得でき疲労回復に効果的で、スポーツ愛好家向けの栄養補給ドリンクを想定する。現在は支援事務局のアドバイスにより、商品の中身からネーミング、パッケージなどを改良中。スーパーやコンビニエンスストアなどに置き、一般の飲料のような商品となる可能性がでてきた。

 支援事務局は小島GMと6人のPMで構成。スタッフが「チーム小島」と呼ぶように、一つの案件に対し複数人がチームを組んで支援に当たる。多角的なアドバイスで、成功事例を一つでも多く輩出するのが目標だ。


【2008年3月11日 日刊工業新聞社】