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地域資源活用チャンネル

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地域資源を磨く・中小機構の取り組み(1)北海道支部−農水産品で道外から稼ぐ

 農林水産品、産地の技術、観光など地域資源を活用した新商品・新サービスの開発が各地で進んでいる。07年6月に施行された「中小企業地域資源活用促進法」を軸に、マーケティングなどの専門家による事業化の支援体制も整備された。その中核を担うのが中小企業基盤整備機構だ。いかに売れる商品づくりをサポートしているのか。全国10地域での取り組みを追った。第1回は北海道支部。

 「北海道は宝の山。認定企業は全道に広がっている」(塚田敏明中小機構北海道支部長)。道内における地域資源活用プログラムの認定件数はこれまでに31件となり、全国最多となっている。中小機構北海道支部内の地域支援事務局では北山たかしジェネラルマネージャー(GM)をはじめ、6人が広大な北海道に広がった認定企業のサポートに奔走する。

 北海道の宝とされる農林水産品の分野が大半を占める認定テーマ。その多くが「事業化への課題が明確になる前の段階」(高橋敦生地域経済活性化推進役)にあって、事業化に「近い」レベルにあるのが三木商店(札幌市西区)のケース。道内産カボチャの中心部をくりぬいて器の形にしながら、丸ごと食べられる冷凍総菜やスイーツの商品化に取り組む。

 地域の資源に新たな価値を与えて道外市場から外貨を稼ぐ―。三木商店、支援事務局が描く事業化へのシナリオ。グラタン、ドリアの冷凍総菜のほか、プリンなどのスイーツ類と合わせて5商品を計画。試作の段階まで到達しているが今後、年間を通して偏りのない原料の調達、量産化など、乗り越えなければならないハードルに挑んでいる。

 同じく道産食材であるタコの食感、風味を最大限に引き出す自社技術を使った海鮮ごはんの商品化をテーマとする、はますい(北海道増毛町)のテーマには道内金融機関から支援のアプローチがあるという。

 認定企業の多くは従業員30人に満たない小さな企業。「思いはあっても、体力もいる」(北山GM)。支援事務局は認定企業の経営状態を精査、把握しながら企業の体力に合わせたサポートし、一体感を持ちながら事業化への道筋を探っている。

 浮上のきっかけをつかめないまま低空飛行を続ける北海道経済。地域資源活用プログラムでは、あまり注目されていなかった地域の資源にスポットが当たる。北海道には食材、観光など将来性のあるプレーヤー(資源)が数多く存在する。そんな新人選手をどう育て、地域経済を引っ張る主力選手にするのか。プログラムを通じて官民一体となったオール北海道の本気度が試されている。


【2008年3月10日 日刊工業新聞社】