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首都圏リポート/さいたま会議所、鉄道・地元産品のコラボで振興を

 【さいたま】鉄道と地元名産品のコラボレーションで地域振興を―。さいたま商工会議所は「さいたま・地域ブランド振興会」を鉄道関連商品や地域ブランド商品を扱う19の会員企業で立ち上げ、地域の売り込みに乗り出した。07年10月にオープンした鉄道博物館とのコラボレーション商品の開発など、市内だけでなく県内の名産品を全国にPRする。観光拠点と県内各地域の名産品を組み合わせて商品に付加価値を持たせるなど、各種のアイデアを練っての挑戦だ。
(さいたま・高屋優理)

【地域ブランド確立】

 さいたま・地域ブランド振興会は、さいたま市内の地域資源や地域ブランドを全国にPRすることを目的に07年10月に発足した。会員企業で商品の企画や開発などを協力し、地域ブランド商品の販路を拡大するのが目的で、埼玉新都市交通鉄道博物館駅構内に、物産販売所と地域情報のPRスペースを設置した。販売所では「岩槻人形」や「盆栽」など地域資源をPRするほか、機関車のプレートをイメージした焼き菓子「大宮豆鉄道」など、会員企業が製造する鉄道にちなんだ商品を販売している。

【産業活性化には…】

 振興会の会長を務める新井正男アズマン社長は「振興会の目的は地域資源をアピールすることだが、現状は鉄道博物館駅の販売所を中心に鉄道をモチーフにした商品を企画・販売することに主眼を置いている」と話す。博物館の集客力を利用し、地域ブランドを広める取り組みを進めている。現在は岩槻人形で鉄道の飾り物を作成するなど商品開発を進めているほか、販売する商品数も増えている。

 ただ同博物館は全国的な関心を集めていることもあり「関連企画商品の開発など会議所への問い合わせは、市外や県外の企業からの方が多く、いまひとつ市内の産業活性化にはつながっていない」(同)と苦笑いする。「さいたま市にかかわらず、広く県内の名産品をPRしていければ」(同)と、それも商機の拡大ととらえている。

【鉄道のまち・大宮】

 鉄道博物館は全国から来館があり、1月18日には60万人を突破した。これは当初の予想より2カ月半早いペースで、同博物館の魅力を示している。ただ新井会長は「大宮の街は、まだその集客力を生かし切れていない」と課題も指摘する。

 博物館の周囲は民家が多く、現在も鉄道関係の店舗はもとより、コンビニエンス店も1軒程度。博物館はJR大宮駅から1キロメートルほどの距離にあることから、ここを利用して「駅から博物館までの間で、浅草の仲見世通りのように鉄道関係の店舗の集積を図りたい」(同)と「鉄道のまち・大宮」に向け、周辺の開発にも取り組む考えだ。

 さいたま市では今後も「サッカーミュージアム」など、大規模集客装置の建設予定があり、来場者をいかにビジネスに結びつけるか。同会議所としても手腕が問われる。


【2008年2月19日 日刊工業新聞社】