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三重県、高度部材産業のクラスター形成へ−四日市に研究拠点

 三重県は世界に通用する高度部材産業のクラスター(集積)形成に乗り出す。研究開発の中核拠点となる「高度部材イノベーションセンター」を四日市市に今春開設し、国内外の企業や大学、研究機関を結ぶネットワークを構築。地域に集積している化学産業と自動車や電機などの川下産業、大企業と中小企業との連携を促進する。地域産業の再生を図りながら、世界的な競争力を持つ高度部材の発展につなげる。

 高度部材産業のクラスター形成は三段階で進める。第1段階(08―2012年度)は国内の研究開発基盤を整備する。拠点となる「高度部材イノベーションセンター」を三菱化学四日市事業所内に3月に開設。電機や自動車などで約10の研究開発プロジェクトを同センターに呼び込む。経済産業省の「超ハイブリッド材料技術開発」プロジェクトの一部も入居する。

 第2段階(2013―17年度)では研究開発の成果をライセンス契約や技術移転などで活用、同時に海外の大学や人材の誘致など海外連携を深める。第3段階(2018年度〜)は世界中の研究者や技術者のネットワーク化に加え、ベンチャーキャピタルを呼び込み、ベンチャー企業の創出につなげる。県や民間の共同による投資ファンド設立も検討する。

 三重県は、四日市臨海部に立地する石油化学コンビナートで知られる。ただ、三菱化学が01年に基礎原料であるエチレンの生産プラントを停止するなど事業転換も進展している。

 一方、シャープの液晶テレビ工場(亀山市)や東芝の半導体工場(四日市市)、ホンダ鈴鹿製作所(鈴鹿市)など電機・電子、自動車関連の川下産業が集積。高度部材は最先端の電機・電子や自動車の製造に必要で、日本の部材産業は世界的な競争力を持つ。

 三重県はこうした地域の産業集積を生かして地域再生だけではなく、持続的なイノベーションを生み出す世界的な高度部材産業のクラスター形成を目指す。野呂昭彦三重県知事は「日本発・世界一のオープン型イノベーションセンターのモデルになりたい」と意気込んでいる。


【2008年1月7日 日刊工業新聞社】