HOME > 事業を広げる > 地域資源活用チャンネル

地域資源活用チャンネル

ニュース

大阪・堺市、年明けにも大手・中小に「産業観光」の可能性調査

 【南大阪】堺市は大阪湾岸地区の大手・中小50社以上に対し、年明けにも製造現場の見学を目玉にした「産業観光」の可能性調査を実施する。見学者を受け入れられる企業がどのくらいあるかを調べ、観光客向けの専用ルートを構築する計画。堺市は2010年春にシャープが最新の液晶・太陽電池工場を稼働予定で、経済効果に期待が高まっている。鉄砲、刃物など豊富な歴史的遺産や伝統産業に、湾岸コンビナートの工場見学を組み合わせることで"新旧"交えた堺の魅力をPRする。

 堺市は「自由都市・堺 ルネサンス計画」をテーマに掲げ、都市ブランドの形成に取り組んでいる。市観光部は05年4月に旅行会社のOBら外部人材を中心としたチームを結成。文化財特別公開や伝統産業の体験コース設定など集客を図ってきた。民間ならではの企画・広報力を生かし、観光客の数は05年度463万人から06年度は537万人に拡大。07年度も前年度比2割程度の増加を見込んでいる。

 一方、近代産業を対象とした観光事業は、見学に向かない素材型産業の工場が多いことから一部企業の受け入れにとどまっている。ただ今後はシャープを筆頭にさまざまな先端産業の進出が予想され、企業側も自社技術PRや投資家向け広報(IR)のため見学者の受け入れに前向きになっている。こうした追い風を生かし、歴史遺産の見学コースに最新工場などを加えることで観光の魅力を高める。

 新旧交えた産業視察をテーマの観光プランを構築することで、一般観光客に加え、商談で訪れるビジネス客の増加も期待できる。「ホテルや旅行会社などと協力してビジネス客らを観光へ誘導していきたい」(観光企画課吉田功課長)としている。


【2007年12月20日 日刊工業新聞社】