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経産省、産業遺産の事業性を検討−地域活性化へ採算性探る

 経済産業省は08年度、近代産業の発展に寄与した施設などの「近代産業遺産」を持続的に保存・活用するため、事業性の検討に入る。複数のモデル地域を設け、各地域が施設の再活用策などを検討した上で、ビジネスモデルとして成り立つかを見定める。事業性が認められる産業遺産については再利用を促し、資金などを供給する地域ファンド設立の可能性も模索する。産業遺産の価値顕在化を進め、地域経済の活性化につなげる意向。経産省は産業遺産の事業性に関する調査・研究費用を新規に予算要求する。

 産業遺産は各地域の観光拠点の一つとして活用されるケースが見られる半面、全国的には「厳密に保存すべき施設」と「他の用途に再利用すべきもの」など、明確な仕分けができていない。そこで改めて各産業遺産群について事業性を検討、再活用できる拠点については費用対効果や採算性を念頭においた活用・保存プランを策定する。

 まずは産業遺産群を抱える各地域が再利用策などを検討、採算性を軸にビジネスモデルとして成立するかを判断する。産業遺産の活用に熱心なドイツでは施設をホテルや音楽施設などに“転用”し保存する動きが進められており、ドイツなど海外の事例も参考にする。

 産業遺産の再活用で必要な費用については、海外でファンドを活用するケースもあり、国内の産業遺産群でも活用できるか検討する意向。

 経産省は30日、北海道内の旧産炭地や富岡製糸場、石見銀山など全国33の産業遺産群の認定式とシンポジウムを横浜市内で開催。近代産業遺産の認知度を高めるほか、各地域に対しては、地域活性化に向けた取り組みの一部として活用を促す。


【2007年11月23日 日刊工業新聞社】