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地域資源活用チャンネル

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クラスター新時代(1)北海道バイオ産業クラスター・フォーラム、北海道情報産業クラスター・フォーラム

 地域経済の活性化に向け、産学官が連携し新産業や新事業の創出を目指す「産業クラスター計画」に期待が高まっている。政府は2010年度までに「4万件の新事業創出」を目標に掲げており、新産業を通じた地域力や中小企業の底上げを目指す。“成長期”を迎えるクラスター計画は、国際競争力や地域格差是正の切り札となるのか。全国で展開中の18プロジェクトを点検してみる。

 【北海道バイオ産業クラスター・フォーラム/サケの皮からコラーゲン】

 バイオと農林水産、食品という地域の特性を生かし、異業種連携に取り組む。01年度に「北海道スーパー・クラスター振興戦略」として開始、今年度には地域特性をより踏まえた「北海道バイオ産業成長戦略」に発展させている。バイオ企業の優れた技術を経営技術に落とし込み、事業として発展させるという方針の下、「健康・医療」分野を重点分野に設定する。

 “北海道らしさ”をキーワードに(1)機能性食品・化粧品の開発(2)創薬・医療(機器や材料)(3)研究支援ビジネスの創造を目指す。実際の商品開発も進んでおり、従来は廃棄物として処理されていたサケの皮から、美容用素材として注目されるコラーゲンを抽出・精製。化粧品や健康食品の原料として販売している。06年度の売上高は2億円ながら北海道らしさを具現化した商品といえる。今後の課題としては販路開拓と道外および海外展開。欧米を中心としたネットワークに加え、中国などアジアとの産業交流を模索しており、製品やサービスの高付加価値化を図りながら、ネットワークの拡充を目指す。

 【北海道情報産業クラスター・フォーラム/“純道産”技術で観光ナビ】

 経済産業省が提唱する「情報大航海プロジェクト」に加盟企業が参画する。“日の丸・検索エンジン”ともいわれる次世代情報検索開発計画において、“純道産”技術を駆使した観光ナビゲーションサービス「Viewサーチ北海道」の構築を急ぐ。とかく道内経済が停滞する中、情報産業を北海道経済の自立に向けたけん引役にとの願いを込める。

 「IT産業と地域産業の好循環づくり」が当面の使命であるとともに、産業構造の変革という壮大なる実験にも着手する。クラスター加盟企業が水平分業を通じて、現在の下請け状態から脱却する。大型受注案件で付き物の下請け、孫請けといった重層的な下請け状態から、直接受注を受けられるような仕組みづくりを検討しており、新たな受注方式が構築されつつある。

 10月には北海道旅行業協同組合と、「観光産業におけるコンテンツIT活用研究会」を発足、ITによる地域振興の推進策を模索し始めるなど、地域産業との融合化が当面の課題となる。


【2007年11月21日 日刊工業新聞社】