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JR九州が比較キャンペーン第3弾、佐賀VS鹿児島

 JR九州は「今度の旅は、佐賀にしますか?鹿児島にしますか?」キャンペーンを始めた。九州の二つの県が観光素材を競い合う3回目の「VS(バーサス)キャンペーン」。過去2回の目標を大幅に上回る実績をテコに、今回JR九州は特別列車を走らせるなど一段と力を入れている。
(西部・大櫛茂成)

 佐賀県VS鹿児島県のキャンペーンは10月―08年3月の6カ月間。「佐賀牛VS黒豚」といったご当地食材から、「嬉野温泉VS指宿砂むし温泉」「有田焼VS薩摩焼」など素材ごとに12の対決テーマを設定し、一般消費者が比較検討できるようにしている。この「比較」がVSキャンペーンのミソで、両県の競争意識をかき立てる。

 「08年1月から篤姫のNHK大河ドラマが始まる。ちょうどよいタイミングだ」と伊藤祐一郎鹿児島県知事が自信を見せれば、「佐賀に注目が集まっている。高校、大学、役所の先輩といえども容赦しません」と古川康佐賀県知事が反撃。福岡市内のホテルで先ごろ開かれたVSキャンペーンの発表会では、駆けつけた両県の知事が、会場にいるJR九州の各駅長や旅行会社幹部らを前に舌戦パフォーマンスを披露した。

 今回は期間中、佐賀県内に特別の特急列車を運行するほか、初めて九州外でもキャンペーン商品の販売を計画する。またJR九州グループのコンビニエンス店がご当地弁当を発売するなど活動を広げている。

 JR定番の観光企画「デスティネーションキャンペーン」と別に、JR九州がVSキャンペーンを初めて開催したのが05年。「大分県VS鹿児島県」を実施し、両県の観光型割引切符や宿泊セット商品などの利用者数は前年同期比18%増えた。翌06年の「長崎県VS熊本県」は同30%増とさらに伸びた。

 VSキャンペーンの成果などもあり、96年度をピークに減少が続いたJR九州の輸送人員は06年度に増加に転じた。民営化から20年が経過し、JR九州も柔軟な発想と実行力がついたことを示すかのようだ。


【2007年10月8日 日刊工業新聞社】