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地域資源活用チャンネル

経済産業公報

山形県

伝統の織の技術に最新のデジタル技術を融合
株式会社 織元山口

緞帳「evolution」(山形県立長井工業高校)

緞帳「evolution」(山形県立長井工業高校)

椅子「Hippo」

椅子「Hippo」

作品「視線」(米国メトロポリタン美術館所蔵)

作品「視線」(米国メトロポリタン美術館所蔵)

 山形県米沢市は、江戸時代から続く織物の産地で、その起源は上杉鷹山公が、当時、窮地に陥っていた上杉藩の財政を立て直すために家臣に織物製造を推奨したことに始まると言われ、現在も変わらず続く植物染料を生かした「草木染」という特徴を有して高級婦人服地や呉服地を中心とした日本有数の産地を形成し、『置賜紬』として国の伝統的工芸品に指定されています。

 株式会社織元山口は、大正12年の山口織物有限会社を起源に、以降、大正・昭和・平成という激動の20世紀を分家と改組を経ながら織物の制作を家業として脈々と続けてきています。

 昭和63年、大手電機メーカーでパソコン開発のエンジニアをしていた山口氏(現社長)が、米沢に戻って実家の家業を継ぎ、伝統産業である織物技術を21世紀に繋いでいくため、伝統の織の技術に最新のデジタル技術を融合させた新しい織物技術を開発しました。

 従来の技術では、「写真」をもとに織物を織るには、写真全体の色を分類し、近い色を人間が判断しながら糸を入れていく作業となるため、「絵」のような仕上がりになっていましたが、織物の柄にしたい画像をそのままコンピューターに取り込み、織機をパソコンのプリンタのように稼動させて画像をそのままリアルに織物として織り上げる独自の技術を築き上げ、従来では考えられないリアリティと制作時間の短縮を実現しました。

 1点からの生産も可能にするこの技術をもとに、緞帳や家具などのインテリア向けの織物、宗教祭事に使われる特殊織物、テレビやイベントのセット向けの織物など幅広い分野に商品提供しています。

 また、その高い技術力に加え、芸術家でもある山口社長の優れたデザイン力から制作される織物は、織という繊細で緻密な技法でありながらダイナミックで大胆な作風であり、芸術作品としても高い評価を得ています。国際テキスタイルコンペティションでの大賞受賞やアメリカのメトロポリタン美術館を始め海外のトップレベルの美術館にも収蔵されています。

 販売においても、インターネットを活用したオンラインショップにより、全国の顧客からネット上で提供を受けた各々の写真からオリジナルタペストリーを制作して販売するなど、伝統織物産業に最新のコンピューター技術を駆使した新たな事業展開を図っています。


[経済産業公報掲載日]2007年07月19日

会社概要

社名:(株)織元山口
住所:山形県米沢市簗沢1790-1
電話:0238-32-2364
URL:http://www.yamakuchi.co.jp