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地域資源活用チャンネル

経済産業公報

高知県

安全指向と信頼構築の風をとらえる
風工房

「もったいない」が原点

規格外のイチゴを使った事業の原点は「もったいない」

規格外のイチゴを使った事業の原点は「もったいない」

風工房の店舗 2階は久礼湾を一望できる喫茶コーナー

風工房の店舗 2階は久礼湾を一望できる喫茶コーナー

苺をふんだんに使ったショートケーキ

苺をふんだんに使ったショートケーキ

 高知県高岡郡中土佐町。静かな漁港の一角に苺倶楽部が経営するケーキ店「風工房」はあります。

 市場に出荷できない規格外のイチゴを、何かに利用できないか。苺倶楽部は20年程前、イチゴ生産農家の主婦たちの「もったいない」という発想から始まりましたが、当初は、趣味の延長線上でジャムやゼリーに加工し、朝市などで販売していました。

 過疎に悩む中土佐町で、温泉施設を建設し、交流人口を増やす構想が持ち上がった時、それには地の物を生かした土産がいる、イチゴという町の特産品を使った洋菓子ならいけるのではないかと考え、平成7年、高知県の支援を受けながら事業化に向け第一歩を踏み出すこととなりました。

 それからは、四国各地で特産品の開発に携わっているフードコーディネータの大原一郎さんを招き、洋菓子作りのイロハから猛特訓が始まりました。

鮮度第1で販路拡大には慎重

 そして平成9年12月、風工房はオープンしました。女性による共同経営という物珍しさも手伝い、テレビや雑誌で紹介されたことから、洋菓子は作るそばから飛ぶように売れました。現在では、甘さを控えた新鮮な手作りケーキが食べられるとあって、カップルや観光客の人気は定着し、通信販売では全国から注文が寄せられるようになりました。

 また、苺倶楽部では専門家の指導を受け、パッケージのマーク一つにも拘りました。キャッチフレーズの「苺一会(いちごいちえ)」は、「イチゴも、お客様も出会いは一度きり。愛しみ、思いやる心を忘れないで」という意味を込めています。

 一方、課題もあります。地元産・生イチゴへの徹底した拘りが、イチゴの非収穫期(7月〜11月)には裏目に出るため、他の地の果物や野菜を使った新商品開発に知恵を絞っています。

 苺倶楽部は、イチゴ生産農家の婦人たちがケーキを作っており、イチゴから手作りの店というところに拘りがあります。そのため、添加物は一切使わず、「鮮度が第1」と販路拡大には慎重な姿勢を貫いています。お客さんとの出会いを大事にし、信頼関係に繋げようとしています。風工房は南国土佐の澄んだ風だけでなく、「食の安全・安心」や「信頼」という時代の風もとらえています。


[経済産業公報掲載日]2007年07月05日

会社概要

社名:農事組合法人苺倶楽部(店舗名:風工房)
住所:高知県高岡郡中土佐町久礼6782-1
電話:0889-52-3395
URL:http://www.mantentosa.com/shop/shopping/mshop019/index.shtml

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