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地域資源活用チャンネル

いきいき活用事例

岡山

木材産地とコンクリートとが出会った

ランデス・大月隆行社長

ランデス・大月隆行社長

リサイクルにも挑戦

 岡山県北部の真庭市は中国山地のほぼ中央に位置する国内有数の木材産地。この豊かな自然の恵みを地域資源として活用、製品開発をしているのが、コンクリート2次製品製造のランデス。廃材のヒノキ間伐材を3mm以下の木片に粉砕してセメントと混合、花壇縁石やブロックなどガーデニング製品に成形した「moco(モコ)」シリーズを、ホームセンターなどで発売している。

 ランデスは1962年の創業。土木技術の強みを生かして河川の護岸工事や道路舗装、山の斜面の整備工事など向けのブロックや舗装材が主力。80年代初頭から地球環境問題を強く意識した環境保全型製品を数多く手がけている。

 例えば魚の遡上(そじょう)を助ける魚道付きブロックや、河川と地下水系をつなぐ透水機能を備えたブロックなどだ。護岸工事で生態系を保護するユニークな製品の数々を公共工事の現場で実用化している。スラグ(金属精錬の過程で発生するカス)や産業廃棄物のリサイクル製品研究開発事業も積極的に展開している。

廃材活用で地域貢献

ガーデニング用の「moco」シリーズ

ガーデニング用の「moco」シリーズ

 mocoを生み出した廃材利用は15年ほど前、地元の若手経営者の勉強会「21世紀の真庭塾」(中島浩一郎塾長=銘建工業社長)の議論から始まった。中小の製材業者が多い特徴を生かして環境をキーワードにしたモノづくりを考えているうちに、ランデスの大月隆行社長が自社技術を用いて廃材をコンクリートで固めてみたのがきっかけだった。

 最初に製品化したのが「木片ポーラスコンクリート」。川岸に設置する景観ブロックで製品自体に多くのすき間があり、小動物や水生植物が着生する仕組み。川岸の美観維持と護岸機能を併せもった製品だ。さらにこれの中和作用に着目。植物が育ちにくい酸性土壌の緑化用に大林組と共同で「チップクリート(木質チップとコンクリートからの造語)緑化工法」を開発した。

 木片ポーラスコンクリート板を斜面に敷きつめた上に植生基盤を吹き付ける工法で、一定期間だけ護岸機能を果たす。その後は草木の成長に従って自然に戻る製品だ。ところが、製品が想定時期に壊れなかった。それならと逆にその丈夫さを利用してプランターなどガーデニング製品の開発へ発展させた。これがmoco。従来のコンクリート製品よりも約4倍の保水力があり、重さも約70%と軽くすることに成功した。強度は従来品と変わらないという。試行錯誤を経て商品化にこぎつけた自慢の製品だ。ネーミングは木材コンクリート製品なのでmocoとした。

 今後は間伐材チップを原料にした公園や舗道向けの舗装ブロック「moco‐pave(モコペイブ)」を自治体向けに売り込んでいく。モコシリーズの特徴の保水性に優れているため、ヒートアイランド現象の緩和効果が期待できるという。

 大月社長は「コンクリートという人工の石を使用した公共構造物は何百年も存在し続ける。優れた機能を発揮して環境への負荷を低減できる製品をこれからも提供していきたい」と力を込める。自然環境と人の共生が世界的な課題となっている今、ランデスは問題解決に挑み続ける。

【コメント】大月隆行社長
視点を変えて地域資源を見直そう

 地域にある資源を生かしたモノづくりが21世紀の考え方として求められる。日本はエネルギーの自給率が低いため地域にあるモノを有効に活用していかなければならない。目を開けて見ればいろいろなモノが見える。地域資源を視点を変えて見て、知恵を生かしていくことは環境問題を考えるうえからも大事なことだ。

 一方、当社を含めコンクリート2次製品の国内のメーカーは個々の売り上げ規模としてはそう大きくない。それぞれが地域密着型の経営を行っており、相互に各地域で連携していければ業界全体がより発展できると考えている。

 公共事業は量の削減に加え、メニューが道路建設中心から、メンテナンス、維持補修、防災防水工事中心に変わってきた。新しいニーズをとらえ、環境社会に技術や製品を役立てていきたい。

会社概要

社名:ランデス株式会社
会社名:岡山県真庭市開田630-1
業種:製造業(コンクリート2次製品)
電話:0867-52-1141
URL:http://www.landes.co.jp/index.htm