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地域資源活用チャンネル

コラム

●宮崎県知事が地域資源に

 中小企業地域資源活用促進法が6月29日に施行された。地域資源というと農水産品や神社仏閣、風光明媚な土地などがすぐに頭に浮かぶ。東国原英夫宮崎県知事を見ていると人物も地域資源になり得ると実感した。歴史上の人物は当然、地域資源になり得るが、現役でもキャラクターや知名度、企画力などを最大限に発揮できれば、十分に地域資源と言える。東国原知事はタレントとしての知名度があり、知事に就任以来、常にマスコミに囲まれているため、自然に注目が集まったとも言えるが、そのキャラクターに立脚した企画力・アイディア力も並はずれており、単なるサポーターというより地域資源そのものと言えそうだ。

 就任直後に鳥インフルエンザ禍に見舞われ、後処理と記者会見に追われたようだが、いつの間にか「宮崎地鶏」をさりげなく宣伝、鳥インフルエンザというマイナスイメージを払拭し、比内地鶏などと共にメジャーブランドにしてしまった。自ら「宮崎のセールスマン」というが、テレビにも積極的に出演し「宮崎地鶏」をアピール、テレビの力をうまく活用しながら、東京などで開かれる宮崎のイベントにも億劫がらずに出席し、宮崎の食、観光などをPRしている。東国原効果かどうか分からないが、宮崎には観光客も増えているという。かつての宮崎は観光県と言われていたが、復活の兆しが顕著になってきた。さらには、県庁ツアーなるものを企画するなど話題作りにも熱心だ。

 こうした中で最近、注目を集めているのが宮崎産完熟マンゴーだ。超高級品にもかかわらず、飛ぶように売れているらしい。当然、東国原知事が宮崎産完熟マンゴーとしてテレビなどでアピールしたものだ。沖縄産とインドやタイ、フィリピンなどからの輸入品がマーケットの大半を占める中にあって、宮崎産完熟マンゴーは1個が1万円から2万円という高値がついているという。テレビで東国原知事の話を聞いていると「高すぎる」というより「ちょっと食べてみたい」という気分になるから不思議だ。

 「宮崎のセールスマン」東国原知事のPR効果は大きいし、在任中はもっているキャラクターを最大限に発揮し宮崎をPRするだろう。東国原知事の経済効果は就任後1週間で165億円との調査があり、半年経過した今は計り知れない。しかし東国原効果があるうちに、産地も行政も次の手を打つ必要がある。新しい地域資源の発掘、観光資源の新たな活用法、完熟マンゴーの2次利用、3次利用、地鶏を利用した新しい食品の開発などを急ぐ必要がある。

 地域資源はどこにでも転がっている。例えば今の完熟マンゴーは1次地域資源であり東国原知事のPR効果が大きかったため、メジャーブランドの道を歩き始めた。それをジュースやワインに加工できれば2次地域資源となるしマンゴー狩りツアーを企画しても2次資源活用になる。2次地域資源までは誰しも思いつくが3次地域資源となると、もう一工夫必要になってくる。地域資源活用支援事業の実があがるのではないだろうか。

(日刊工業新聞社 山普@和雄)