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技術開発を支援する!SBIR[中小企業技術革新制度]

企業レポート 特定補助金等 活用企業

岐阜県

販売時点情報の収集送信システムを低コストで導入

企業名 ラブリークィーン株式会社
テーマ 携帯電話を活用した繊維・アパレルの製造業における店頭販売お客様情報活用システムの構築
特定補助金等の名称 IT活用型経営革新モデル事業に係る補助金

ラブリークィーンは、主に婦人フォーマル服やミセス向け婦人服の製造・企画・販売を手がけるアパレルメーカーだ。全国のGMS(総合スーパー)内600店舗、百貨店内100店舗に、自社ブランド服を扱う売り場を持つ。同社は、中小企業技術革新制度(SBIR)を利用して、売り場から効率的に販売情報を集める独自のシステムを開発し、2004年にすべての売り場に導入した。

ITで情報収集をもっと効率的にしたい

情報管理システム

情報管理システム

同社の商品を扱う売り場は"家主"であるGMSや百貨店が管理運営している。販売時に使うレジスターは同じフロアに売り場を持つ他社と共用で、歳事など店側の都合による売り場の移動もしばしば行われる。同社の売り場で「いつ、どの商品が、どんな価格で、いくつ売れたか」という販売時点のデータを、レジスターから個別に収集するのが難しい環境だ。

このため販売データの収集では、各売り場に常駐する「ファッションアドバイザー(FA)」と呼ばれる同社の販売員が販売記録を手書きしてファクスで本部に送り、そのデータを本部でパソコンに手入力して集計するという手間のかかる作業を余儀なくされていた。

「ITを使ってこの非効率を何とかたい」 井上真典社長がシステム室長を務めていた03年、社員や地元IT企業とともにこの問題の解決に乗り出した。 まず目を付けたのが、すでに大手家電メーカーが提供していた、バーコードスキャナ付携帯情報端末(PDA)とPHSを組み合わせた店頭情報活用サービスだ。商品バーコードから集めた売上げ、入荷、出荷、棚卸しなどの情報を、PHSで本部に送信する仕組みで、早速ミセス向けブランドを扱う150店舗に先行して導入した。

携帯電話×専用アプリでシステム導入費を大幅減

井上真典社長

井上真典社長

効率的な情報収集には役立ったが、1台20万円するPDAなどの機器購入に加えて月4,500円の使用料の負担が重く、「全店に導入するには資金的に難しかった」(井上社長)。そこで、より低コストで導入できる方法としてたどり着いたのが、市販の携帯電話に専用のアプリケーションを入れる方法だった。

必要な機能を社内で洗い出し、1年かけてアプリを設計。それを実質0円で購入した携帯電話にインストールした。近距離無線通信機能が付いた1台3万5,000円のバーコードリーダーと組み合わせ、取り回しの良さにもこだわった。ランニングコストは月2,500円の携帯電話基本使用料のみ。アプリ開発費用を含め、全700店への導入費を5,800万円にまで抑えることができた。

同社はITによる効率化システムを低コストで導入できることをアピールし、中小企業技術革新制度(SBIR制度)で特定補助金等として指定されている「IT活用型経営革新モデル事業に係る補助金」に採択され、1,500万円を受けた。通常の年間投資額が約2,500万円の同社にとって、「この1,500万円は大きかった」(同)という。

システムの導入で、FAや本部社員の作業時間が大幅に削減できた上、在庫確認や商品の店舗移動、在庫調整もスムーズになり、販売ロスの低減にも役立った。また、販売情報を迅速に営業や企画に反映できるようになったという。今後、古くなった携帯電話機を更新するとともに、アプリにも改良を加える予定だ。

会社概要

会社名:ラブリークィーン株式会社
代表取締役社長 井上 真典
住所:岐阜市加納寿町2-5
電話:058-272-5611

URL:http://www.lovelyqueen.co.jp/