すくすくナーサリープラント協同組合(小川洋史代表)は、特殊精密ながれ(流体)制御機器のトップメーカー、フジキン(大阪市北区)が中心となり、暮らしや娯楽に密着した切り口で環境問題に資する、新たな事業・サービスを創造するために、協力会社などと設立した。フジキンが誇る「超・極・微細」の最先端技術を、フジキンソフトをはじめとする組合員のソフト・サービス分野の頭脳と融合することによる「相乗数効果」(小川洋史フジキン副社長)で、オリジナリティーのある商品・サービスの迅速な開発や付加価値の向上を目指す。
代表者 小川 洋史氏
「創って、造って、作って」(同)を合言葉に、渡辺泰、テクノシクロス、フジシマ管財、フジキンソフト、新設計、フジキンのメンバー6社がブレーンストーミングを重ねて、エコロジー、暮らし、娯楽をキーワードにした製品・サービス開発というコンセプトを確立した。その第一弾が熱帯魚など観賞用魚「水槽用クーラー」の商品化。開発コンセプトの正しさはそのテスト販売による実績(2,000台)を通じて証明され始めており、当分はこの路線での“創造”に挑戦していく。
産業分野でのハイテクを民生分野に生かすことを通じて、創造的な製品・サービス、さらには中小企業づくりを進めるためには、志、夢、そして柔軟な頭脳と技術力があればあるほどいいことはいうまでもない。
熱帯魚など観賞用魚の「水槽用クーラー」を開発した。真夏、玄関先に打ち水をすると涼しくなる。この水が蒸発する際、地面の熱を奪う、気化熱による放熱の仕組みを利用した。フロンガスやぺルチェ素子などを使わず、一般的な空調機器のように室外機や熱交換機も不要なため、装置としてのイニシャルコストが同能力の従来機比約十分の一と安いうえ、ランニングコストも1カ月の電気代で約160円と極めて安価な省エネルギータイプ。クーラーは60、90、120センチメートル幅の水槽に対応、10ワットの消費電力で、真夏に30度C以上にも上がる100リットル程度の水槽水を、観賞魚に適した水温、25度Cから26度Cにまで即座に引き下げることができる。この熱交換は温度センサーで自動的に行う。しかも、好気性細菌を活性化する超小型フィルターの開発による水槽内の濾過機能の向上と、高酸素供給能力(溶存酸素量を飽和状態にできること)の付加により、飼育環境の大幅な改善も併せ実現している。01年5月から国内での試験販売を開始、ユーザーニーズに基づく仕様の改善もほぼ終わり、05年から年間1万台を目標に本格販売に入る手はず。 一方、これまでの市場調査の結果、シンガポール、香港、台湾など平均気温の高い東南アジアにも国内以上の市場があることが分かってきた。デザインを海外ニーズに合わせるなどの改良を行って、国内同様、05年から本格展開を図る。 鑑賞用魚水槽用クーラーに続き、観葉植物用水槽(樹脂製)の開発にもめどをつけた。卓上型の箱庭風4パターンで、ミキサーにより二酸化炭素を水に分散させて、従来の水槽にはない育苗、成育環境を創造しているのが特徴。年間1万台は楽に売れそうということで、これも近く本格的な販売に踏み切る計画。
小川 洋史(フジキン副社長)
1989年4月
〒577-0015 大阪府東大阪市長田3の9の21
06-6787-2201
6社