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宮崎県都城市。県の南西端に位置し、宮崎と鹿児島とを結ぶ主要都市だ。霧島工業クラブは都城の企業と国立都城工業高等専門学校を核とした産学官連携組織。各種産学官連携プロジェクトを推進し、技術の拠点作りや地場企業の技術交流、高付加価値製品の開発などを目指している。
会員には電子部品製造や建設・土木やITなど多彩な業界の企業が参加し、2008年6月現在で特別会員数が7団体、正会員数が22社で構成している。

産学官連携による地域の活性化と新産業づくり、高付加価値化がクラブの目標。「木造畜舎研究会」(写真上)や都城ワイナリーによるワイン作りもここからスタートした
「都城は農業が基盤産業。農、工がバラバラでなく、双方で力を貸すことで付加価値を高められないか」。朝倉脩二専務理事は産学官連携プロジェクトの狙いをこう説明する。
基盤産業である農業と工業を融合することで付加価値を生み出す。例えば天然資源を利用して畜舎の建設を目指す「木造畜舎研究会」や「らっきょうプロジェクト」、「ワインづくりのプロジェクト」などを推進。また都城高専と連携し、人材育成支援事業や産学官交流検討会などを実施している。
都城では昔かららっきょう作りが盛んだ。だが、らっきょうの加工品を作る際にネックとなるのが茎・根の切り取り作業。これまで人手による作業が必要だったが、らっきょうプロジェクトでは企業がアイデアを持ち寄ることで作業効率を向上させる機械の開発に成功した。商品化に向けて試作を重ねている。
「リタイアしたらワイン作りをやりたい」。一人の会員の熱意から始まったのが「ワインプロジェクト」だ。ワインの原料のぶどうは日当たり良好で水はけのいい大地が良いぶどうができる条件だ。宮崎・鹿児島の県境に広がる霧島山麗の南側斜面はワイン造りに適していた。
テーマは産学官連携で、地元技術を最大限活用して本格的なワイン造りを目指すことだ。産が醸造用機械や瓶詰ラインの建設などを持ち寄り、学が土壌やぶどうの分析、技術指導をする。こうして04年にプロジェクト会員の有志で有限法人都城ワイナリーを設立、ぶどう栽培をスタートした。06年には栽培したぶどうを使用し委託製造でワインを製造した。

快晴なら桜島が望める標高600mの丘陵地にある都城ワイナリーのブドウ畑
今後、自家醸造に取り組み2010年の初出荷を目指している。朝倉専務理事は「都城は牛肉やチーズがおいしい。地元のうまいものにあうワインがつくれればいい」と夢は広がる。
しかし連携も口で言うほど簡単ではない。「実際は大変で、商品化には苦労の連続」(朝倉専務理事)だ。それでも熱意をもって商品化に向けて取り組んでいる。それが企業レベルだけでなく、地域産業の活性化にもつながっている。朝倉専務理事は「今後もいろいろなテーマに取り組みたい」と語る。熱意は止まらない。
会社名:社団法人霧島工業クラブ
住所:宮崎県都城市姫城町4街区1号 都城商工会館2F
電話:0986-21-1726
オール都城で連携を推進していく
朝倉脩二専務理事
当クラブは企業同士の連携を支援しています。メンバーも多彩で、出てきたニーズに対して解決できる知識があり、築いてきたネットワークを活用することで必ず解決策があると思っています。話し合うことで面白いものの発想が出てきます。
農工商連携では地域経済活性化が大きなテーマです。地元の産業である農業に付加価値を付けることで新産業を作っていく。それが地域活性化につながる産業クラスターです。農業にはポテンシャルがあり、工業分野や大学などと連携することで価値を付けていきたいと思います。
農業に注目が集まり、風が吹いています。先をみると農業は面白い。何かやろうという機運があって会員企業の力を合わせてやっていきます。オール都城で力を合わせることで地域を活性化していきます。