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からりのケチャップ
「内子フレッシュパークからり」がある愛媛県内子町は松山市から南西40kmの人口約2万1,000人の小さな町。町の70%以上が山林で占められている。内子町の果樹栽培は、クリ、柿、ナシ、桃、ぶどうなど多岐にわたり、「からり」では農家と消費者の橋渡し役として、内子町の農産物やソーセージなどの加工品を直売している。「からり」は平日でも連日多くの人で賑わい、週末の直売所は人が通れないほど混雑する。

からりのパン工房
農産物の直売のほかにレストラン屋など併設。直売所出荷者は約430人。内子町の農家の17%が参加している。2007年3月期売上高は前年度同期比5%増の約6億7,000万円。特に焼きたて食パンなどが好調なパン工房は同29%増の5,641万円販売している。
来場数は年間60万人を超え、そのうち地元は10%程度。大半は50km圏内のリピーター客が中心だ。また「からり」には、全国200団体以上の農業関係者が視察に訪れている。リピーターの多さについて高本厚美社長は「安全、新鮮、安いことが一番」と要因を語る。

からりの直売所内
「からり」の直売所は出荷者運営協議会の下に運営委員会や品質監査委員会、明日の「からり」を考える委員会などの専門部会、トレーサビリティ推進協議会などで組織されている。設立当初こそ内子町主導で立ち上がったが現在は民間中心。株主も農作物の出荷者ほか、内子町民が大半を占める。直売所は出荷者らが交代で手伝うなどみんなで運営している自覚をもたせており、運営のための勉強会もたびたび開かれている。

からり内に設置した生産者の履歴端末
「からり」では、農産物に出荷日や生産者の氏名など刻印したバーコードを張っている。さらに店内の端末画面では生産者の顔や作物履歴が確認でき、これらが品質向上につながっている。バーコード導入については高齢者に簡単に作成できることが重要だったが地元の愛媛県内IT会社と連携し、特別のキーボードを採用して高齢者でも入力しやすいようにしている。また、農家が当日の売り上げ状況を問い合わせると音声ガイダンスやメールで知らせる仕組みをつくり、自分の農産物が午前中で売り切れたりすると午後に商品を持参する。こうした事業の取り組みで町の農業にみんな希望をもち始め、活性化や経済効果、農家と市民の交流場となっている。
会社名:株式会社内子フレッシュパークからり
住所:愛媛県内子町内子2452
電話:0893-43-1122
URL:http://www.karari.jp/index.html
中山間地の小規模農家でも生き残れる
高本厚美社長
創立から約10年、内子フルーツパークの基本構想策定までさかのぼると15年が経ち、町内の農家だけでなく町民や消費者からも期待を集める施設に成長し、内子農業の1.5次産業化と地域活性化に少なからず貢献していると自負している。5坪の小屋からスタートし身の丈に合わせて安心、安全、高品質にこだわりコツコツ大きくしてきた。
今後は付加価値の高い加工品の比率をアップさせるため、07年11月に自前で加工工場を稼働した。まずは添加物や防腐剤を一切使用しない、内子町特別栽培農産物認証の完熟トマトを活用したトマトケチャップの生産販売を始めた。ブランド化することで収入を増やし、中山間地の小規模農家でも生き残れる農家を目指したい。これが定着すれば野菜農家・果樹農家への波及を実施したい。もちろん食の安全、安心が求められる時代だけに、さらに品質の維持向上も図っていきたい。