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農商工連携パーク

[農商工連携88選] 先行事例

選出された事業88件から、先行して事業に取り組んでいる事業者の声をお届けします。

宮城県

「赤豚」を核に農業、農村を「食業」、「農村産業」へ変革
【伊豆沼農産】

付加価値高めて消費者に提供

安全・安心な飼料で育てられる「赤豚」

安全・安心な飼料で育てられる「赤豚」

水鳥の生息地として国際的に重要な湿地の保存を目的とするラムサール条約。その登録湿地の一つである宮城県の栗原市と登米市にまたがる伊豆沼はマガン、マガモの飛来地、ハスの沼として知られる。その自然、環境を活かして「赤豚」の商品開発・ブランド化を核に「農業」を「食業」に、「農村」を「農村産業」に変革しようと事業展開しているのが伊豆沼農産だ。

伊豆沼農産は、1975年に父の急逝で農業を引き継いだ伊藤秀雄氏が88年に設立、89年に法人化した。引き継いだ当初は、生産性の向上・コストダウンを目指して規模拡大を志向。水稲では生産組合による作業受託、養豚でも規模拡大を計画した。その過程で「農業は安全・安心で、おいしい食べ物を人の口にまでお届けする責任・義務がある」との考えに至り、生産物をそのまま提供するだけでなく、加工して付加価値を高め、消費者に提供する「農業」を「食業」に転換させることを目指している。

地域の農家と連携、直売所・レストランも経営

赤豚、地域の農産物を利用した料理が食べられるレストラン「くんぺる」

赤豚、地域の農産物を利用した料理が食べられるレストラン「くんぺる」

伊藤社長自身がハム、ソーセージの製造方法を学び、ドイツ古来の製造方法も習得して「伊豆沼ハム」を商品化した。同時に消費者に地域の農産物も食べてもらう狙いで地域料理のレストラン「くんぺる」を開業した。この経験の中から「プロダクトアウト」から顧客重視の「マーケットイン」の経営を志向、2000年に現在地に社屋・レストラン・加工所を移設、同時に地域の農家を会員とする「伊豆沼農産会」を設立し、地域の農産物を販売する直売所を開設した。またソーセージ作り体験教室などカルチャースペースも設けた。


肉質が柔らかく、ジューシーなロース肉

肉質が柔らかく、ジューシーなロース肉

この間、宮城県畜産試験場が米国原産のデュロック種の豚を霜降りや肉質、脂肪などについて改良した「しもふりレッド」に着目、この「赤豚」を経営の柱に据えた。地域の畜産農家と連携、安全・安心な独自の配合飼料で飼育して商品力をアップ。02年には仙台三越に「伊達の赤豚や」をオープン、「伊達の純粋赤豚」で商標登録も取得した。精肉販売では1頭ごとに3人のスタッフが食感、風味など実食による検査で5段階に評価、上位3段階のみを販売するという徹底的な品質管理を行っており、04年には高品質を武器に香港への輸出も開始している。

地域グループと連携して商品開発

また加工品ではハム、ソーセージなどのほか、登米地区地域づくり感動づくり委員会など地域活性化グループや食品開発グループが「赤豚ラーメン」や生ハム、サラミなどの商品開発を行っている。06年に本場のドイツ国際食肉加工コンテストで金賞4、銀賞3、銅賞3を受賞できたのは品質の証しでもある。「赤豚」の商品開発・ブランド化を核に、地域のコメ、野菜農家などとの連携、加工・流通業者との連携により、「食業」、「農村産業」へと発展しつつある。

コメント

環境と共生しながら農村で産業づくり

伊藤秀雄社長

伊藤秀雄社長

究極の目標は環境と共生しながら農村で産業のシステムづくり、産業のタネづくり・仕組みづくりをすることです。このため、地域のお年寄りや若者、都会の人も含めて地域の財産、宝物探し、掘り起こし運動に取り組んでいます。また、地域の歴史や資源ももっと勉強していかなければならないと思っています。  その地域ならではのものでなければ、二番煎じになりますから、ほかにないオンリーワン、一番、最高のものを提供することでこの地域に顧客を誘導していきたいと考えています。"地産地消"をベースに都市生活者と交流することで持続可能な「農村産業」を目指していきます。

会社概要

会社名:有限会社伊豆沼農産
住所:宮城県登米市迫町新田字前沼149-7
電話:0220-28-2986
URL:http://www.izunuma.co.jp/


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