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農商工連携パーク

[農商工連携88選] 先行事例

選出された事業88件から、先行して事業に取り組んでいる事業者の声をお届けします。

鹿児島県

FA分野の蓄積技術を農業分野に活かす
【エルム】

農産物特有の悩み

オクラ・球根類・豆などを投入するだけで、平ネットで自動包装を行う

オクラ・球根類・豆などを投入するだけで、平ネットで自動包装を行う

鹿児島県南さつま市。薩摩半島の南西端に位置し、農業・水産業などが盛ん。緑に囲まれた地にある元気な中小企業、それがエルムだ。半導体検査装置の開発などファクトリーオートメーション(FA)分野が主力で、ここで培った技術やノウハウをもとに、農業分野の省力化商品などを各種開発している。

「技術を活かせそうなことがあれば幅広い業種で技術を活かす」(宮原照昌専務)というのが同社の方針。独自技術を活かして農産物などの形状を選別する「半自動形状選別機」やオクラや球根類などを自動包装する「平ネット自動包装機」などを商品化している。

農産物特有の悩み

CO2の発生を大幅に減らせる電照菊用赤色LED

CO2の発生を大幅に減らせる電照菊用赤色LED

「名産の海苔を選別できる機械はないものか」・・・。鹿児島県から北にある有明海は海苔の名産地。海苔は紙状に乾燥させる工程で貝殻や藁、くずなどが混入することが多い。通常、人の目で見つけて取り除くが、時間や手間がかかっていた。そんな中、依頼がエルムに舞い込んだ。同社の農商工連携の歴史は1990年代の初期にさかのぼる。

カメラの撮影技術と画像処理技術を活用した。商品化には苦労もあった。宮原専務は「農産物は機械が使われる状況が過酷」と説明する。使用する状況で汁が出てしまったり、しなびてしまったたりと農産物には特有の悩みがある。生産者の意見を取り入れ改良を加えることで商品化し、省力化装置が実現した。

また同社が最近、商品化したのは電照菊用赤色LEDだ。これは菊の花芽抑制を目的とした照明で、通常、白熱電球や電球型蛍光灯などが使われている。光源にLEDを活用することで、白熱球に比べて消費電力が削減できるほか、光の寿命が長いのが特徴。連続使用時間は5万時間で、CO2の発生量を6分の1から8分の1程度に減らせるという。

LEDを使用する場合、電圧の調整が必要になるなど関連の設備が必要になるが、電球の内部を調整しているため、通常の電球の差し込み口にそのまま接続できるのも特徴だ。農薬や水の散布などでも漏水しないように強固な防水構造を採用。一般の電球で利用できない湿度の高い場所や水に濡れる可能性のある場所でも安心して利用できる。農業試験場などをはじめ、全国の菊農家を中心に導入を始めている。

海外を視野に事業拡大

食糧問題が世界的なテーマとなっている。日本型の農業手法にも関心が集まっている。宮原隆和社長は「アジア発の農業として、中国などアジア諸国で必要とされるのではないか」と期待する。「農業分野の省力化技術では海外でも通用するようなものを考えている。今、開発中のものは世界的な商品になる。これからもおもしろいものを考えていきたい」。宮原社長の意欲はみなぎっている。

コメント

海外を視野に事業拡大

宮原隆和社長

宮原隆和社長

農商工連携では当社にいろいろな話が舞い込んできます。そのニーズに対応できたのは当社に技術があったから。そう自負しています。当社の製品開発の特徴はニーズ主導型であること。ニーズを切り出し、技術でどう具現化するか。それがわが社のポリシーです。生産者の方の声に真摯に耳を傾けることで商品開発につなげたいと思っています。

農商工連携は言い換えれば異業種交流。農業、工業の双方でいいことがあります。それだけでなく、本業にとってもためにもなります。技術の応用範囲はさらに増えています。効率が上がることは大きなメリット。現場の効率化が図れるような商品を作りたい。これからもニッチであっても大切なマーケットを軸にやっていきます。

会社概要

会社名:エルム
住所:鹿児島県南さつま市加世田武田15248-11
業種:建設業
電話:0993-53-6930
URL:http://www.elm.jp/
関連リンク:J-Net21創業者列伝II


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