HOME > 事業を広げる > 農商工連携パーク

農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

山梨県

山梨県果実を使ったアイスクリーム開発、連携企業との意思疎通がカギ

農業商業工業
中小企業者 有限会社清里ミルクプラント
農林漁業者 株式会社なかむら

県産品での商品化を目指す

山梨県の果実を使ったアイスクリーム「BACIO DUE」

山梨県の果実を使ったアイスクリーム「BACIO DUE」

フルーツ王国として知られている山梨県は、ぶどう、桃、すももの収穫量が国内一。なかむらは、山梨市に7ヘクタールの果樹園を持ち、サクランボ、桃、すももなど8種類のフルーツや野菜を栽培している。「それぞれのフルーツに数十種の品種がある」(中村社長)。同社のサクランボ狩りをはじめとする観光農園事業には、年間4000―5000千人の観光客が訪れる。

なかむらは、もともと佐賀県の企業と共同で「ころ柿(干し柿)」のアイスクリームを開発・販売していた。しかし、乳製品の生産地である八ケ岳地域を望む環境のなか「なんとか県産品として商品開発できないか」(同)と考え、県から紹介された山梨県北杜市の清里ミルクプラントと共同で山梨県産材料でのアイスクリームの開発・販売に取り組んだ。

原価を約4分の1まで圧縮

2008年9月に農商工等連携事業計画の認定を受けた。中村社長は「農商工連携で最も大切なのは連携先との意思疎通で、お互いが事業として製造・販売に対し、責任を持つ意識が必要だ」と力を込める。

なかむらが果実の水分量を7割まで落とし、ペースト状に加工した後、清里ミルクプラントに納める。果肉をアイスクリームに練り込む製造技術については、なかむらの従業員に経験者がおり、指導にあたった。

問題はコストで、始めに原価計算したところ1個あたりが560円になってしまった。業務の空き時間に設備を稼働させるなどの改善を重ね、原価を約4分の1までに下げ、商品化のめどをつけた。

高速道路のサービスエリアでも販売

イタリア語でくちづけを意味する「BACIO DUE(バーチョ デゥーエ)」が商品名。フルーツの果肉と新鮮な牛乳による「山梨県産にこだわった」アイスクリームが完成した。紫色を基調にしたパッケージを採用、フルーツ系は、ころ柿、プルーン、すももの3種類をラインアップした。

販売については当初、近隣の農産物直販所やなかむらが経営する果樹園だけで行っていた。しかし、中村社長は「一定の数量を販売していかないと事業は継続していかない」と考えていた。そこで、ある程度の販売量が見込め、山梨県産をアピールできる場所として中央自動車道路の談合坂サービスエリアを選んだ。

早速、運営企業に交渉するも販売価格で折り合わなかった。中村社長自らが通い、粘り強く交渉を行っていたところ同サービスエリアの改装に伴い、運営会社の方針が「地域ブランドを大切にする」という方向に変わった。こうして2011年3月から店頭に並んだ。

アイスクリームの価格は1カップ350円。同サービスエリアの上り線では一週間に約200カップが売れる。「夏場を機に、販売がさらに軌道に乗ってほしい」(同)。猛暑を追い風に、百貨店での販売に向け提案中だ。

コメント

連携の成功には事業者間のコミュニケーションが大事

なかむら・中村仁社長

なかむら・中村仁社長

果樹園や農家が農商工連携事業を行う際、原価計算や労務管理に関わり、いかに連携先とコミュニケーションをとれるかがカギとなる。栽培、製造から販売までの一貫したプロセスを理解できるようになれば自社の強みになる。また、販売能力を持った企業との協力は非常に重要だと実感した。

今後は果実をペースト化し、1キログラムあたり500―700円で菓子類の製造業者に提案していきたい。粘度や糖度、防腐剤の有無といったさまざまな要望に対応していくことで、将来の主力事業に育てたい。

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社なかむら
住所:山梨県山梨市東388
電話:0553-22-4214
URL:http://www.0141kudamono.com/