HOME > 事業を広げる > 農商工連携パーク

農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

東京都

桑と月見草を使ったメードインジャパンの健康食品

農業商業工業
中小企業者 株式会社アンプリー
農林漁業者 有限会社永源寺マルベリー

アンプリーは桑の葉、樹皮、枝などと月見草を組み合わせた健康食品を農業生産法人の永源寺マルベリー(滋賀県東近江市、吉沢克美社長、0748-27-0772)と共同開発し商品化している。2012年中にも健康食品の通信販売会社を通じて、40代以上を対象に発売する計画だ。

原料産地で高齢者の雇用を創出

休耕田を桑畑へ

休耕田を桑畑へ

アンプリーは化粧品や、健康食品のOEM(相手先ブランド)供給を手がけている。谷光正社長はかねて、健康食材としての桑に注目していた。それまではある教育機関から桑を購入していたが、値段が高いうえに量が確約できない。そこで紹介を受けたのが永源寺マルベリーだった。
 永源寺は琵琶湖の東の地名。かつては茶栽培が盛んだったが高齢化、過疎化が進み、休耕地が多い。永源寺マルベリーは地域活性化、雇用創出のために設立され、桑を使った製品づくりと桑栽培による地域活性化に取り組んでいた。

両社は提携して2006年に、桑の葉を粉末状にした機能性食品を発売。これが年間30万箱以上を売り上げる大ヒット商品に成長した。商品が売れるにつれ休耕地が桑畑に変わり、高齢者の雇用が生まれる。昨年まで桑畑は4ヘクタールだったが、今年は桑の木を1万本増やし、5ヘクタール以上にまで拡大したという。
 さらに製品開発の過程で、桑の葉だけでなく樹皮にも健康効果があることに着目した。桑の幹にはポリフェノールの一種で、抗酸化物質のレスベラトロールが含まれる。テレビ番組で紹介されて以来、注目されるようになった。そこで桑の樹皮などをまるごと使い、さらに月見草の油を配合して、機能性をより高めた食品開発を目指した。

OEMの販路を利用

産地の雇用創出に貢献

産地の雇用創出に貢献

11年3月に農商工連携申請の準備をはじめ、同年10月に認定を受けた。1年目は、補助金で乾燥機や粉砕器を購入。健康食品を試作してOEM先に提案した。
 2年目である今年は機械テストのほか、顆粒(かりゅう)状、粒状の食品を試作。これを12年内にも発売し、13年3月末までに1000万円を売り上げる計画だ。3年目には本格生産に入り、1年間で4000万円の売り上げを見込む。
 永源寺マルベリーが桑畑を管理し、原料をアンプリーに提供する事業体制。谷社長は永源寺マルベリーを「単なる仕入れ先ではなく共同開発先」と強調する。通常の仕入れ先であれば原料の加工は外注が一般的。しかし永源寺マルベリーは桑の採集後すぐに洗浄、粉砕、乾燥までを自社で処理する。外注だと時間がかかるため、桑が発酵して色も見た目も味も悪くなってしまうのだ。
 また両社で桑の栽培方法も試してもいる。実験用の畑では葉を大きくしたり、色や味を良くしたりする方法を模索しているという。両社の強固な協力関係が競合メーカーとの差別化につながっている。

試作した健康食品

試作した健康食品

さらに強みになっているのは、アンプリーが企画会社だという点だ。谷社長は「農商工連携は成功させるのが容易ではないと聞いているが、それは最初に販売先を確保していないのではないか」と指摘する。
 アンプリーのOEM相手先は300件ほどある。開発した製品の販売でも多くの候補先に当たることができるわけだ。原材料のブレンドをOEM先の好みやテイストに変えるなど柔軟な対応も可能。販路を確保したうえで、いいものをつくるために四苦八苦できる。また、アンプリー社員が永源寺へ頻繁に足を運ぶなどし、広域連携の弱点をカバーしている。

コメント

企業の考え方や思いを伝える

アンプリー・谷光正社長

アンプリー・谷光正社長

私はもともと他の業界を経験した後、化粧品の仕事を始め、その後に健康食品を扱うようになった。うちはメード・イン・ジャパンの安心をうたいたい。農商工連携への取り組みは大変なこともあったが、始めて良かったと思っている。認定を受けることで、外からの見る目が変わったというか、当社の考え方、何を思って事業をしているのかが伝わりやすくなったように思う。

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社アンプリー
住所:東京都中央区銀座4-8-12
電話:03-3567-8666
URL:http://www.amply.co.jp/